恋人と別れてひどく不安定な午後5時半。 さっきまで拘束されてた左手がふわふわして危うい。 体温、すぐそこにあったのに、なんて、ぐるぐる考える、もう既に充分溺れている。 間違いとか疑いとか無くても、少しずつ心がねじれる。 ねじれて、ゆがんで、変形する。 重心が傾くから、少しずつ少しずつ回転軸もずれる。 ―――そしてそれも、ゆるゆると朽ちてゆく。
短く的確なアドバイスを下さい。 コトバを重ねないで哀れんでください。 心にもないコトバを吐かないでください。 それくらいでいい。 それくらいで。 充分に。
ひとつ、踏み外し、 ひとつ、足が滑り、 ひとつ、手掛かりも無く、 ひとつ、砂に沈む足首。 少しずつ変形する運命、 いつまでもまっすぐにはならず、後戻りも出来ない。 なら、 より深く沈むべき?か。
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