| 2003年06月05日(木) |
今日、月のうえに坐す神様 |
指を からめて 吐息の数だけ瞳を閉じて夢を 見る
くらやみに 幼い日の幸福の形が今は御伽話のように 浮かんで 消える
あなた何度でもタメイキをついていいから。 僕のことはせつなく悔やまないでいいから。 いま ここで あなた が シアワセと言って微笑んでくれるならきっとそれだけでいいから。
こうふくなひと たちに 背を 向けて夜 終夜営業の喫茶店を出る 飲み込んだあのひとの唾液が甘い 最後の 電車を逃がさないように唇をはなす
きょうの日は飢えた僕のためにマナを降らす そしていつかの日は渇いたあのひとのため に 静かに涙をそそぐ 僕とあのひとが居るだけです
そして世界はやわらかく閉じる。
夕顔の ように 咲くあのひとの白い指先に はかなく 何度も表れては消え 表れては消える快楽のように くりかえし 抱きしめる身体が熔けてしまう夢を 見る
神様 いつかの日の僕の絶望に免じて 嘘つきな僕をお赦しください。 そして僕が赦したあのひとの誠実さに免じて この僕の忘却をもお赦しください。
そしてさみしがりの僕のために あすの日の ささやかな束縛をお赦しください。
まだちょっと咳が出るんだけどね。 そして昨日が過ぎていったことに、感謝とはいかないまでも安堵を。
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