指先が離れるまでは僕だけのあなたで居てください、 そして僕が居ないとどうしようもなく孤独だと言ってください、 僕ひとりのあなたでなくあなたひとりの僕ではないけれど、 心の深い処を覗き込んでいるうちにすっかりあなたの存在に酔ってしまったのです、 愛してるとか、 そんな、 やさしい言葉でなくていいから、 抱き締める僕の腕にせめて抗わないでいてください、 せめて此処に安らいで居てください、 あなたが行ってしまうとどうしようもなく寂しい、 そんな、 つぶやきも、 なるべくあなたの耳に入らないようにするから、 だから此処に、 居てください、 最後の最後の日まで、 どうか僕のものであってください。
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青いインキを吸い上げた花がはらはらと散っていく、 大気から青い毒を思いきり肺いっぱいに吸い込んでしまったみたいに。 さぁ早く眠りましょう、 光がじわじわと僕の目を蝕んでしまう前に。
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