あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2004年05月31日(月) 普遍を僕は拒む




口をつぐんで眠るはずの夜、
知らず知らずのうちに言葉はあふれる、


自分を客観的に見ることなんか、
絶対にできないと思う、
今は、
特別な今は、
たぶん特別であるはずでも特別視したくない今は。


雨の音が耳元でぱたぱたとざわめいている、
夜の雨を、
その闇を安堵のように思う日が来るなんて考えもしなかった、
怖れは、
僕がずっと抱いていた怖れは感情だ、
だから僕は今それを否定する、
僕は今、
たぶん生きていてはいけない、
精神を揺らしてはいけない。


僕は訴えたくはない、
己の惨状を、
己の見る悲劇を、
この僕に同情せよと世界を動かしたくはない、
そしてこのあえかなかなしみを、
あのひとに向けて吐き出したくはない、
何よりもまだ僕が、
己を理解しようと努めて果たせないだけなのだ。


類推を僕は拒む、
憶測を僕は排する、
たとえどんな真摯な同情も僕は嫌悪する、
遠くへ、
遠くへ、
どこかあきれるほど遠くまで、
そんな勝手な慰めなど消えていってしまえ。







仰ぎ見るすべてが僕を悼む

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知っていたよ、
ずっと前から、
ずっと前から。




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周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

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