あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2004年12月15日(水) 電話のむこう、雨音のように




言葉は断じて僕の味方ではないので

ただひとことだけ愛してると言ってみる。

そして直後に僕はうそつきだ、と思う。



 **


僕は少しずつ変形していく。
変容だとか変節、そんなものであってもイイ。
堕落とか。
妥協とか。
昔からこの心を切り売りするニンゲンであったのだから、自分がより悪人になったのだとは思わない。
今の、これが。
僕の常態なのだと思うから。


誰も僕を信じなくってイイ。
信頼されるに値するようには生きていないから。
ただ騙されてください。できるなら容易に。
そうすれば僕もあまり多くの嘘をつかなくて済む。

今思えば、見苦しく嘘を重ねないで済んだのも
たぶんあの物憂い午後の電話があったからでした。

雨の
デパートの屋上で、
とおく歌うヒトを 見ていました。
あなたはパラソルの下で煙草に火を点けて戻ってきて
僕はむき出しの肩に当たる雨粒を数えて
いました
もうあの時からなんとなく
落ちてしまう恋が見えていた気が します






↑唇から僕も飲んだ。

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