少しくらいは浮上したつもりだったのに、積もりはやはり積もりでしかなく、あっけなく僕は再び沈殿して、白くわだかまったままほぐれずにいる。
ひとりで、 わらってみたり(自嘲的に) ため息をついてみたり 泣きそうになってみたり パソコンの画面が暗くなるのに任せて 昔半年を暮らした街を(その写真のスクリーンセイバーを)眺めてみたり そういえばあの美しい城跡は カローメンスコエ というんだった、とか思い出してみたり
深く深く息も忘れるほど 沈黙してみたり
そういえば昨日、昔のクラスメートに会った。 声を掛けてきたのは向こうだったのに、ほんの短い立ち話の間、じりじりと、まるで逃げるように後ずさりをして移動して、僕と真正面から向き合うのを避けるようにしていた。 へんだな、と思いながら なんとなく病んだ人の匂いがした。 それで僕も (やはり実は人と話すのは苦痛だったのもあって) 話が長引かないようにぽつぽつと話した。
その元クラスメートが去っていくと 微妙な感情が僕に戻ってきて 僕は もう少しやさしくするんだった、とか ばかなことを考える。 僕の「やさしくする」はヒトの為にならないのを自分自身良く知ってる。
僕が「やさしくする」のは装うということだ。 まず僕の為にならない。すぐに苛々するから。 そして相手のためにもならない。第一印象とも第二印象とも僕は違うから。 ガードを解いた相手がすぐに強張るのを何度も見てきた。 そしてそれでいい、と思っている自分のことも怖いと思った。
かなしい、ことばかり あるね
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