言葉を吐かなければ生きていけないような気分になる時がある。 とりあえずざらざら、ざらざらと言葉を。 砂を吐くように。 あるいは蜘蛛の糸を手繰るように。
ある言葉が頭を離れない。 詩に書きたい、と思う。(それはまるでふくしゅうのようにざんこくに
あめが、 と 唇が勝手につぶやくので こんなときには所詮安易な言葉しか出てこないのだ、と拗ねるように考える。
あめが よわい草の根から土を大半 押し流したあとに 草はくいしばるように根をふみしめて 空に残るあめの名残りを 怖れながら星明かりに眠るのだ
いいよ、もう。
死ぬほど苦しくても勝ってやる。
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