達観してしまうとここには もはや安らぎと呼べるものは無くて ふるえる、 手のひらは何度も何度もあおい色に光って さよならとか こんにちはとか 比較的どうでもいい にこやかさにうずもれてしまって いたみ、 あさが もうとどめようのないほど遠くへ 行ってしまうのを止められなくてここは にびいろの昼だけが まひるだけが 忘れかけた昔の香水のあいだに落ちていて
もういい、 最期は こんなふうにおだやかにおとずれると もうだいぶまえから僕は ちゃんと悟っていたよ
だけどあなただけはゆるしてください、 ゆるしてください、 どうか。
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