ひどく、澄んだ目をしているので(自分が)
まるで夜の底のような顔だ
ここに足りないものを数え上げるのをやめてしまう 沈黙、それは結局胸の内の饒舌と同義、 唇からではなくとも僕はだらだら、だらだら、だらだらと言葉をこぼしつづける ようやく気付いている、 言葉に換えてしまえば 単純化できた経験の安易さに吊られて記憶は消去される それが 穏やかに僕を守り僕を維持する
泥沼に沈んでゆくように 目を 閉じた 何かの夢を見たのを憶えている それは 分析など容易い過去だ
鏡を 見ると 澄んだ眼差しがまっすぐに見返すので いやにつらくなって目を伏せる 外は夜の雨 白い、息が やわらかに僕を包むだろう その朝を もう 囚われてしまったように思うのだけど
うつくしい かおだ
うん、なんだか 眠りが足りない気がするよ。
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