渇くように朝が来る。そういえば、友達に誕生日を祝ってあげるのを忘れていた。しまったなぁ。春がようやく終わって、初夏の陽気、なんとなくシェイクスピアを読もうとして辟易しているような自分を思い出す。背筋を伸ばして、空と山の美しいのを見る。夕暮れ、穏やかにまろやかに、時間は嘘のように流れる加茂川のそば。髪からどことなく甘い香り。旅に出る前は心が既に遠い。飛翔する心の糸を思うように。