あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2007年01月21日(日) ハイウェイ






夜。
電車に乗っている。

(あるいは高速を走る夜行バスでも、夜行列車でも何でもいい)
(ただ闇の中を黙々と淡々と走っていく何かに乗っているということ)

窓の外を眺めている。

(ぼんやり)
(見るともなしに)

ところどころに街燈があり、ぼやけた灯りが白く立っている。

(高速でよぎるそれらははっきりとは見えない)
(照らし出されているものも闇の中に深く沈んでいて何も見えはしない)

沿道は前から後ろへとただ遠く飛んでいき、見送るこの目ももう見返らない。




身体には微細な振動が伝わっていてそれがにぶく眠さを与えてくる。

(寒くはない)
(ただもたれる窓の外はひどくつめたい、ような気がしている)



不意に
窓の外に明るい街が浮かび上がる。

(灯りだ)
(あかるい)

僕はただ驚いてそれを見る。

(あかるい)



淡々と走る車は同じように淡々とその街のそばを走り抜けていく。

(あかるい)
(あれは駅か、それとも)




そうしてまた、窓の外は闇に沈む。

(くらい)
(くらい)

僕はあれは、何だったんだろうとまた兆してきたねむけの中で考える。

(あれは駅か)
(あれはサービスエリアか、オアシスか、それとも)



    それとも、












↑と僕は考える

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それはたぶん、













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周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

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