刑法奇行
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シンポそれ自体は、順調に進んだが、中国刑法典の共犯分類はなかなか複雑である。「主犯・従犯・強要犯・教唆犯」という分類で、強要犯とは、脅迫されて実行した者をいい、刑が減軽され、教唆犯は、その役割の重要性によって、主犯か従犯かに分類されるというのである。結局は、共同犯罪という包括概念の下で、重要な役割をした者を主犯とするものであり、一種の統一的正犯体系といっていいだろう。 それはともかく、つらい想い出として真っ先にあげられるのは、実は、毎晩の接待なのである(まあ、有り難いことなのだが)。丸テーブルに座らされ、次々と豪華な中華料理が出される。1日目は「おいしいおいしい」状態であったが、だんだんと元気が無くなってきた。とくに、白酒を小さいグラスで飲み干すという作業が友好関係にとって大事なのである。アルコールは約40度である。飲み干して、グラスの底を相手に見せるという作業もしなければならないのである。T大のY口さんや最高検のO泉さんは、元々飲めるだけに、餌食にされた夜もあった。接待側の人々が、次から次へと席にやってきて、「かんぺい、かんぺい」とくるわけである。私は、出発日から風邪気味であったが、この白酒の発散作用で、風邪も逃げ出したのではないかと思うくらいである。断ればいいではないかと思われるかもしれないが、これが断れないのである。意志の強いN原団長は別であるが・・・。
帰国時の武漢空港で、記念に1本白酒を買った。家では開け方が分からないまま、逆さにしたところ、ドクドクドクと絨毯にたらしてしまった。かみさんに、何という臭いなの、と怒られてしまった。中国では、もう飽き飽きした白酒が、何と日本の我が家に充満するという結果が生じてしまった。
白酒からもはや逃れるすべはないのだろうか・・・。白酒を中国語でバイジョというのに、ジョにバイバイできないのである。
ジャーニー to スーパードライ
norio

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