2002年12月26日(木) |
東野圭吾『秘密』★★★★☆ |
 『秘密』 東野 圭吾 文藝春秋 (2001/05)
映画にもなった有名なお話。
でも自分、知らんかった…。ヒロスエ、興味なかったし…。
読み終えて、うわーーーーーーーーーーーーーっとなった。 『アルジャーノンに花束を』と同じような、せつなすぎるラストシーン。
ちょっと、しばらく、話しかけないで。
という思いの一方で、先に読み終えた相方に「ねえねえあれって」と畳み掛けて語り合いたい気持ちもわきあがってきて。 楽しませてもらいました。
楽しかったというか、つらかった。えぐい表現があったとかではなく、夫の、妻の、覚悟や葛藤、それに真摯に向かう姿の厳しさに打ちのめされました。 のほほんと暮らしてます。 なのに不平たれてる。 ああ反省しなくちゃ。
最後は泣けなかったけど、泣かせる話です。泣きたかったな。 自分が直子だったらどうするだろう、と考えて、考えて放棄。 直子ほど真摯には生きられないだろうなあ。でも理想ではある。
泣けなかったんじゃない。 感情移入しすぎたらとまらなくなりそうだから、とまらないと家事育児他が滞りそうだから、抑えてる、ような気がする。 胸がいっぱいになるもの。今でも。思い出すと。
2002年で一番せつなかったお話でした。 ごちそうさまでございました!
『秘密』
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