| 2003年05月17日(土) |
横山秀夫『顔』★★☆☆☆ |
 『顔 FACE』 横山 秀夫 徳間書店 (2005/04)
帯より。 「だから女は使えねぇ!」 鑑識課長の一言に傷つきながら、 ひたむきに己の職務に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。 描くのは犯罪者の心の闇、追いつめるのは「顔なき犯人」。 警察小説に鮮やかなヒロイン誕生!」
この作者の本は2冊目なのだが、これを読み終えて、ようやく面白いと思えた。 読み終えて、「警察小説」というジャンルがあることを知った。 そう思えば、面白い。 単純なミステリーだと思って読むと、「なんでこんな警察内部の話をちまちまと」「どろどろした人間模様よりもスジを進めて!」などと思ってしまうのだけど、そこを掘り下げていく面白さというのもアリなんだ、とひとつ賢くなりました。
虐げられているとも言える職場で、自らの誇りをかけて、職務を果たそうとする瑞穂。彼女の前に現れる事件の数々。苦労しながら、傷つきながら、危険な目にあいながら、真相に迫り、犯人を追いつめて行く。 5つの事件が出てくるのだけど、だんだん瑞穂に気持が入っていく。 応援したい気持になる。
緊迫したクライマックス。 ほっとできる結末。続きがあるなら、読みたいなぁと思えた。
でもなー…「だから女は」なんていうくくりしかできないような人は(男は、でなくね)「その程度」だと思うんだけどなー。 深く傷つけられる、ということはその価値観が自分のものでもあるからで、イマドキそんな人っているの? とマイノリティ歴の長い私は思っちゃったりするのだけど。 それも横山秀夫さんの価値観なのか、あえて問題提起なのか。
そうかもなーと思ったあなたには、衿野未矢さんの本がおすすめ。 社会学っておもしろいね!と思えるよ。
『顔 FACE』
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