| 2004年07月12日(月) |
青木和夫作加藤美紀画『ハッピーバースデー命かがやく瞬間』★★☆☆☆ |
 『ハッピーバースデー―命かがやく瞬間』 青木 和雄 加藤 美紀 金の星社 (1998/01)
※感想文の参考にしようと(あわよくばパクろうと?)検索してやってきた方、残念でした。参考になりません※
第44回青少年読書感想文全国コンクールの中学校の部の課題図書。 図書館の目立つ所にあったので、借りてみた。
母親の癒えない心の傷を負わされ、ことばをなくした11歳のあすか。 ずっといい子できた兄直人からの「おまえ、生まれてこなきゃよかったな」。 単身赴任をいいことに、しつけも責任も母親にまかせきり、の父親。 あすかを傷つけ続ける母。
そんな二人を救ったのは、田舎の祖父母。 自分で生きることの大切さを教わる。
言葉を取り戻し、転校先ではいじめに断固立ち向かう。 校長や親も巻き込んで、いじめ問題は解決に向かう。
祖父の死にショックを受けるあすか。
同じ敷地内にある養護教室。 そこで寝たきりのめぐみとともだちになるあすか。 そして、めぐみとの死別。
そして、最後にはあすかの12歳の誕生日を祝う会がこっそり計画され…。
『命の尊さを強く感じました。』 『あすかのように、強く生きたいと思います。』 『いじめは絶対にいけないと思います。』
なんて感想文が寄せられることでしょう。
なんでこんな本をあえて読ませるのだろう。 お涙ちょうだいを狙ったみえみえのドラマ。
よく見たら、著者はカウンセリング経験豊かな元教師。 あまりに定形的で道徳の時間に見たドラマみたいだなーと思った。 『ダイブ!』とか、『ダレン・シャン』とかじゃだめなわけ? 本嫌いな中学生がまた増えるんじゃないかといらん心配をしてしまう。
けれど、一点共感できたところ。 まだ自分の「こども」を大切にできてない母に、「ママ」ではなく「静代さんと呼ぶことにする。」と言いのけたところ。 母親が自分の中の「こども」を大事にすることに気づくのはまだ先だけれど、あすかの中の「おとな」が成長している証だ。
私もそうすればよかったのか、とすとんと胸に落ちた。 今でもメールなんかじゃ名前を使っているけれど、「おかあさん」と思えないのにそう呼ぶのは不自然で苦痛だ。 そっか。 「おとうさん」だって「おばあちゃん」だってそうすればよかったんだ。 「コモコモ」だけじゃなく。 (うちにいりびたってた祖母の弟の顧問さんをそう呼んでいたのだ)
『ハッピーバースデー―命かがやく瞬間』
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