母のタイムスリップ日記
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どういう事だろうか? 家に連れてきて リハまで時間が有ったので聖書を渡した。 母は、声に出して読み始めた。 かなり集中して読んでいるので風呂の湯加減等を見ようと離れた。 すると、母の声が曇っている。 母の所に急ぎ戻ると娘が先に「すわっ」と飛んできていてティッシュを渡していた。
当の母は、何も気にせず声を出して読んでいる。 しばらく様子を見ていると…。 どうやら、聖書の内容に心打たれて泣いている様だった。 こんな時間が、30分以上続いていた。
そういえば、その昔。 朝のデボーションをしている母がいつも涙を零していたなあ…。 「感謝の祈りで涙なんて…。」と思ったものだった。 きっと、その頃の母が消えてなくなった訳ではないのだろう。 ただ そういう感情の出番が無かったのだろう。 今日は、心に響く日なのかも知れない。 教会に出かけても耳が遠く説教も聞き取れないようで「どうしたものか?」と考えていたが、読む事が可能なら その方法を取り入れればいいのだろう。
療法士さんが見えて、母と会った時「今日の目はしっかりしてますね。訪問して初めてですね」と言われた。 そこで、ちょっと前の話をすると「やはり、はっきりしているという事でしょうね」と言われた。
実は、今朝 母を迎えに行った時 職員が「今日はシャワー浴びています」と言っていた。「?」と思ったら どうやら 排尿の失敗があったらしい。 私といる時も危ない場面があるのだが…。 用を足しにトイレに入り 出ないと思って立ち上がり立ち上がった途端に尿が出るという事があるのだ。 今朝の失敗もそれだったようである。 職員は、一人で数人のトイレを介助するためトイレ誘導してその場を離れる。その間の失敗であったと思われる。
1対1なら その場を離れないので危ない時は 直ぐにまた座らせるのだけれど…。
Tシャツがびっしょりとなっている職員を見るとそこまで要求も出来ない。
リハも終えて昼食をとる。 母は「おいしい」と食事していた。
今朝 早くに作った紫蘇ジュースもがぶがぶと飲んでいた。 便秘気味なので 昨日作った「牛乳寒天」も食べてもらった。 水分補給も便秘解消策である。 イチジクやトマトもしっかり食べた。
そうそう。 イチジクをお皿に載せて出すと「ま、おいしそうなりんご」と言った。 否定せずに冷蔵庫から「りんご」を出して「これは?」と聞きなおす。 「りんご」「じゃ、こっちは?」「りんご」 「触ってみてよ」と言うと「こっちは硬くて、こっちは軟らかい」 「でしょう。で、これは何だろうね?」「りんご」 とうとう 自力では思い出せなかった。 「これは、イチジク」と言うと「い・ち・じ・く」と反芻していた。 しばらくして再度聞いてみてもやっぱり「りんご」
こんな調子なのに、聖書の言葉は心に響くのだ。
記憶の回路、判断力それぞれ 違っているのだなぁ…。 ほんとに不思議な病である。
お風呂に入って 施設へと戻った。
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