「…へー…サボリ?」 後ろで微かな音を立てて扉が開いたかと思うと、聞き慣れない声がした。 亜久津は振り返って声の主を見る。 声の主は自分とは違う学校の制服を着て、何かに自信がありそうな顔をした男。 (なんか千石みてーに女癖悪そうな面してんな…) 「……誰だ、てめー…てか何、人様の学校にはいってんの?」 「…俺は跡部圭吾…ちょっと偵察だ。」 「……何か部活のか?」 「そ、テニス。」 「………テニス、ねぇ…」 亜久津がテニスを辞めたのは、つい最近の事だ。 だが別にあのテニス部に秘密もないだろう、とそのまま聞き流そうとする。 「…辞めた物には興味無しなのか?」 「………ンで…やってた事知ってんだ…?」 「…あんたがあの『怪童 亜久津』でしょ?」 驚く亜久津に、男はゆっくりと近付く。 そしてフェンスによりかかっていた亜久津を逃がさないように、彼の腰の位置のフェンスに手を伸ばし、手をついた。 必然的に体が近付いて。 「…ンだよ…」 「……おもったよりいいな、お前」 「はぁ?」 「結構好みだ」 くい、と亜久津の顎を引きよせる。 「!?…ま…さかお前…そういうシュミじゃ…」 「そういう?どういう趣味だよ?」 「…ホモか…って聞いてんだよ…」 「…ちがうね、別にどっちでもいいけど」 いって無理矢理唇を重ねる。 亜久津は驚いて一瞬反応が遅れたが、すぐに抵抗し跡部の体を突き飛ばす。 そして手の甲で唇を乱暴に拭いた。 しかし跡部は楽しそうに笑みを浮かべた。 「…ッてめ…!」 「まぁ、そんな怒るなよ…男とのキスなんて慣れてんだろ?」 「は…?」 再び抱き寄せられ、唇が重なりそうなぐらいに顔を近付けられる。 焦点が、あわない。 ++ いいかげんにネタを放置するのは…(以下略) そもそも跡部の喋り方がイマイチ判らなくなってきてどうしようもない…。 ちなみにこれゴクアクで終りますよ。結局。
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