2003年10月22日(水) |
○阪神2−1福岡ダイエー 阪神甲子園球場 |
甲子園の雰囲気が違っていた。 それは、ダイエーが2連勝した事を、掻き消す力を持っていた。 異常なテンションに操舵された応援スピリットは、敵のいかなる力をも奪い取る。 「俺達が阪神を勝利に導く」 そういった決意の表れだと思えた。 いつもの席なんだけど、目に飛込んでくる光景がまるで違う。 日本シリーズってこんなものなんだな。。
緊張感に包まれて、試合が始まる。 ムーアの初球は、柴原の頭の後ろに行った。 大試合で、闘う意志を見せた一球だった。 自然に拍手が起きる。 選手もこの一戦の重要度が高い事を認識している。 グラウンドとスタンドの一体感を感じた。 しかし、その後数分で失点する。 ダイエーの勢いが、まだ存在していた。 本当に強いと思わせた先取点だったが、冷静に後続を断てたのが大きかった。 ここを1点に抑えた事により、矢野の冷静なリードが復活したようだ。 初球からどんどん来るならば、ボールや変化球から入ればいい。 そして所々、内をズバっと突いていく。 ムーアとのコンビネーションが蘇った。 吉野が好投した事と併せて、ダイエー対策の糸口は見い出せたはずだ。 このパターンが通用するなら、逆転優勝へのシナリオも書ける。 明日、井川が抑え切って勝てば、そのシナリオは現実味を帯びてくる。
王監督は、負けて五分と言ったとか。。 選手に慢心を持たさず、戒めの意味があるのだろうが、先に二つ取った事を忘れているようにも取れる。 7回、和田に代えて大道を起用した場面も、甲子園での阪神を意識し過ぎているようだ。 異様な雰囲気の中で、先に勝ち越したい気持が先行したのだろう。 その後の岡本が良かったし、これ自体は失敗策とは言えないが、先勝している事を考えれば、先に動いてくれた事はありがたいと感じる。 先の発言と共に、二勝しても余裕がないんだなと感じさせた。
希望の灯が見えた。 第三戦を取れば、日本一になれる。 そう確信した。
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