■栃木県日光市今市遊郭を歩く
2018年02月28日(水)
栃木県日光市今市。
かつては栃木県今市市であったが、旧・日光市や近隣の町村と合併し、栃木県の1/4の面積を占める広大な新・日光市となった。結果、「市」としての今市は消滅し、現在は日光市の一部となっている。
「世界遺産」、「日光を見ずに結構と言うなかれ」等、栃木県よりもネームバリューがある日光に比べ、今市は日光街道において日光の手前の街であり、有名なモノはあまりない。強いて言えば
「イマイチだなー」
と言いたい時に
「日光の手前だなー」
というギャグが一番有名である。しかし魅力のない街はない。今市にはかつて遊郭があった。場所は現在の上今市駅のすぐそばにあった。
「朝日町新地」とも呼ばれていたらしい。
1907(明治40)年発行の「栃木県営業便覧」には「大出楼」「大出楼支店」「巴楼」「開盛楼」の4つの妓楼が記載されている。
1922(大正11)年、松井天山による「栃木県今市町鳥瞰図」には「栄楼」「今市楼」が加わり6軒が描かれている。
1911(明治44)年ごろから1910年代前半(大正時代の始め)にかけて、東京への電力の供給のために設立された鬼怒川水力電気株式会社(ちなみに当時の小田急電鉄の親会社)によるダム建築工事があり、その前線基地となった今市は工事開始とともに異常な活気と好景気に覆われ、遊郭も繁昌したという。
また、1930(昭和5)年発行の「全国遊廓案内」には
「日光が近いのと鬼怒川温泉に近いので日光の遊覧客や、鬼怒川温泉の湯治客で可成今市は賑わっている」
と書かれている。
現在は住宅や材木置き場になっており全く面影はない。普通の住宅地のわりには少し幅が広めに思える真ん中の道路が辛うじて遊郭の区画の名残りと言えるかもしれない。
左手前にある元商店っぽい建物は、もちろん遊郭の時代からあったものではないが、気になって古い住宅地図を調べてみたら左から「斉藤菓子屋」「斉藤食料品屋」と記されていた。駄菓子屋さんとパン屋さん的なお店だったのかもしれない。
画像右奥、電柱と建物の間に見えるのは栃木の名山・男体山。画像では分かり辛いが実際は結構「どーん」と雄大な姿で壮観である。妓楼の窓からの眺めも良かったのではないだろうか。

遊郭エリアの端にお稲荷さんがあった。
他に遊郭跡に特筆すべきものはないので、今市市街を散策。
レコードショップ。外観は30年ぐらい何も変わってなさそう。
おもちゃこでら。なんかこういうのを見ると、幼き頃親と一緒におもちゃ屋に来て、買ってもらう時のドキドキワクワクバクバク感を思い出して泣きたくなってくる。
こぢんまりしたゲーセン(跡)。古い民家にくっついているのが面白い。
カオルの手造り定食。どんなんだろ。
スナックDULCE(ドゥルセ)。寒々とした木々が幸薄そうな女性の顔に見える写真がいとをかし。
ニノキンこと二宮金次郎a.k.a.二宮尊徳を祀る報徳二宮神社参道にあるスナックはじらい。はじらい…既に失って久しいもの。取り戻したくても出来ないものにノスタルジーを感じるのだ。
道の駅、「ニコニコ本陣」内に貼ってあった、イベント「名画ニッコウ座」のポスター。2018年3月9日、10日、無類の映画好きで知られる水曜日のカンパネラ・コムアイさんが厳選した映画を無料で上映するという。「日光サードプレイス」という地域イベントとも連動しているようだ。
コムアイさんが訪れたという「純喫茶アラジン」。喫茶店の1階はモダンな感じだけれども、2階が日本家屋丸出しなのが面白い。
アラジンの向かい側にある「おいしい いまいちの水」。日光連山のふもとであるこの地、水が美味しいことは想像に難くないが、名前のせいで美味しさがイマイチに思えてしまうのは気の毒である。

ニコニコ本陣の隣にある喫茶店「日光珈琲 玉藻小路」。明治時代の連れ込み宿を改装したお店ということで、遊郭関連を調べている者としては連れ込み宿は大変興味があるが、残念ながら時間がなくて今回は入店ならず。


昼食は餃子の正嗣で食べた。日光や今市ではなく宇都宮の名物であるが、宇都宮の本店だと死ぬほど並ばされる。今市店はそれほどでもないのでおすすめである。勿論餃子は美味しい。
日が暮れるまで今市を散策してみたが、先程書いた「名画ニッコウ座」のために来月再び訪れる予定である。
今市だけに、いまいちど訪れるでしょう。なんちて。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。
■永久に愛す。
2018年02月21日(水)
娘・R(中二)は韓国のアイドルグループ「TWICE」が大好きだ。
メンバーには韓国人だけではなく日本人と台湾人もいるが、拠点は韓国である。ちなみに僕は台湾人のツウィちゃんという子が好きである。
そのTWICEをテーマにしたカフェ「TWICE Candy Pop CAFE」に行って来た。場所は渋谷のLOFTの中で、2月から3月頭までの期間限定。TWICEカフェのサイト上で事前予約する完全予約制。Rが
「行きたい行きたい」
と騒ぎ出したのがちょっと遅かったようで、予約を取ろうとした時には既に土日の空席が少なくなっていた。嫁と僕のいずれかが連れて行ってやらなければならないので平日はまず無理なのだ。
嫁と相談してようやく僕が連れて行けそうな17日土曜日の昼、2人分だけ空いていたので予約を取った。ウチから渋谷まで電車で約30分、乗り換えは1回のみ。Rも中二だし最悪ひとりでも電車で行けそうなものであるが、Rはまったく電車が分からないのである。最寄り駅のホームでまずどっち方面の電車に乗ればいいかすら怪しい。
僕が中二のころは栃木の田舎から電車を乗り継いで秋葉原でラジカセを買いに行ったりしたものだが育て方を間違えてしまった…。
それはそれとしてRと渋谷デートが出来ることになった僕は秘かにウキウキウェイクミーアップしていたら、
「R、パパと行くよりお友達と行く方が楽しくない?」
「AちゃんもTWICE好きでしょ」
「Aちゃん誘ったら?」
嫁がたたみかけるように妨害してきた。
「別にパパとでいいけど…」
Rが僕を援護してくれて涙が出そうになったが
「Aちゃん誘おうよ!ラインしなさい」
動き出した嫁が止まらないので
「僕もRと行きたい」
恥も外聞もなく嫁に腹の内を明かしたが、
「Rといたら不審者に思われるでしょ!」
全てを捨てて山に篭りたくなった。
で、当日。僕はRとAちゃんを連れて渋谷に行くことになった。まあいいけどさ…。
Aちゃんは僕も時々会ったことがあるよい子なので安心である。移動中、Aちゃんは教科書を出して勉強を始めた。やっぱり偉い子!それに比べてRは…ボーっとしていた。やはり育て方を間違えてしまった…。
渋谷に着くと
「しぶやだ!スクランブル交差点だ!いつもニュースで映るやつだ!」
とテンションが高まる中二ふたり。西武百貨店の壁に掛かるキムタクの巨大広告を見ては
「キムタクだ!」
と叫ぶしショーウィンドーにあるマネキンを見ては
「マネキンだ!」
と叫ぶ。マネキンぐらい練馬の西友にもあるだろ。おのぼりさん丸出し。



で、TWICEカフェに到着。
「かわいい!」
「メンバーのサインだ!」
ふたりのテンションはますます高まり店内の様子をRはタブレットで写真撮りまくるし、Aちゃんは3DSで撮っていた。ふたりともまだスマホは持っていない。なんかカワイイ。
お客さんはR達のような中学生ぐらいの女の子が多かった。ローティーンがメイン客層な感じであり、おっさんの僕としては完全なアウェイな空間であるが、中にはひとりでパフェ食ってる男性や、僕のように付き添いで来ているパパもいて少しだけ心強くなった。
とはいえ予約したのは2席のみなので僕は店内に入れない。
「このふたりを」
と店員に予約チケットを見せ、R達が席に案内されるのを見送って一旦店を離れた。店の外からずっと見守っていたかったがそれこそ不審者なので。一応
「変な人に声かけられても『パパと来てるから』って言うんだぞ!」
と念押しはしておいたがRには鼻で笑われた。お父さんは心配症なのである。
しばらくヒマになったので渋谷の街をうろついてみた。TWICEはCDが出たばかりなのでタワレコとかのフリーペーパーに載ってたり販促チラシがあったりしないかなー、あればR達にあげようと思ってタワレコとツタヤを見てみたが無くて、代わりに母の好きな氷川きよしのチラシは見つかった。今度実家帰る時に持って行くか…。
帰る時間になったので店に戻ると、
「おいしかったー!」
「たのしかったー!」
ふたりはニコニコして出て来た。
「何頼んだの?」
「パフェ!あとフルーツティー!」
「ピザ!」
お腹いっぱいになったようだ。グッズも買っていて、ランダムカンバッジ(封されていてメンバーの誰のバッジかは分からない)を出して
「開封式やろう!」
とか言い出し
「わー!○○だー!Aちゃん○○ペンだからあげるよ!」
「え、ほんと!」
店から出ても盛り上がっていた。「○○ペン」の「ペン」とは韓国のアイドルファンの間でよく使われる用語で、アイドルオタク用語で言うところの「○○推し」。メンバーの中では○○のファン、という意味である。「ファン」を韓国風に言うと「ペン」になるらしい。
そしてアイドルオタク用語で「箱押し」、つまり特定のメンバーが好きなのではなくグループ全体が好きなのだ、ということは「オールペン」と呼ぶ。で、Rが言うには
「Aちゃん○○ペン、わたしオールペン」
なんだそうだ。ピコ太郎かよ。でも○○のバッジが出てすぐAちゃんに譲ったのはパパちょっと感心したぞ。
帰り道、Aちゃんと喋った。R以外の中学生女子ってどんなこと喋るんだろうと思ったら
「駅前に最近出来たラーメン屋さん、チャーハンがめっちゃ油っぽいから気をつけてね」
ラーメンマニアのオッサンかよ。
お店の中で変なやつに声をかけられたとか、それも聞いてみたが
「寄って来る人いなかったよー」
とのことで安心した。ふたりとも可愛いのでガールハント(死語)されないか心配であったよ。
韓国ガールズアイドルだけに、
ガール半島!なんちて。
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■おっさんは、恵方巻きより後藤真希。
2018年02月05日(月)
土曜日、節分の日の夕方。
嫁が買い物に行く時に
「恵方巻き食べる?」
と僕に聞いた。僕はコンビニやスーパーの恵方巻きゴリ押しが好きではない。それ以上にそもそも巻き寿司が好きではない。だから毎年食べない。なので
「食べない」
今年もそう答えたところ
「やっぱりね」
分かってたけど一応聞いてみた、的なリアクションを残しママチャリで颯爽とスーパーに出掛けて行った。毎年聞かれるたびに
「僕は自前のエロ巻きがあるからねウヒョヒョヒョ」
という下ネタが思い浮かぶのだけれども、さすがに実際の恵方巻きには太さも長さもかなわないので、実際に口に出すことはしない。それぐらいはさすがに分別は付いた。美味しさは勝てると思うがウヒョヒョヒョ。
元々恵方巻きの由来自体が
「大阪のエロ大尽が擬似フ○ラとして女郎に太巻きを咥えさせた」
という下ネタらしいので(諸説あり)僕がそんなことを連想するのも無理はないことである。そんな汚らわしい由来のイベントはするべきではないと思うのだが…。
しかしそういう細かいことにケチをつけているのは僕だけであり、嫁と子供達は毎年みんなで食べ合って、おっきい〜とかふと〜いとかおいし〜いとかキャアキャアしていて、まさに一家団欒(オヤジ抜き)といったところで楽しそうである。いちいちスミ・オブ・重箱をつついたり揚げ足をとったりケチをつけたりせず、イベントに全力で乗っかり楽しめるのがリア充なのだろう。
どうせおいらははぐれメタボさ…と心の内側に篭っていたところ、だいぶ時間が経ってから嫁が買い物から帰って来た。
「R(中2の娘)の恵方巻きが売ってなかった〜!探したのに!」
恵方巻きにも種類があって、Rが欲しがっていたのはスーパーセイユーセイミー(仮名)のチラシに載っていた「牛肉恵方巻き」だった。Rは魚より肉が大好きなのだ。ちなみに息子・タク(小6)は刺身が大好きなので「海鮮恵方巻き」を欲しがったという。
タクのはあったのだが、Rの牛肉恵方巻きは売り場になかったらしい。セイユーセイミーはウチからだいたい南南東、つまり今年の恵方と言われる方角にあったのだがそこまで縁起が良いわけではなかったようだ。
嫁はさらにちょっと離れた別のセイユーセイミーにも行って探したらしい。だから帰りが遅くなったのだ、と。しかしそこにもなかったという。
「えー」
Rは残念そうであった。
嫁が探した2店の他に、もうちょっと足を伸ばせば更にあと2店ほどセイユーセイミーがある。我が家は車がないのでいずれもチャリで20分ぐらい。ひとつは恵方の南南東ではないが西北西のほう。もうひとつは北北東あたり。
牛肉恵方巻きは「牛」、すなわち「丑」である。丑の方角は十二支でいうところのまさに北北東。だから北北東のセイユーセイミーにはきっとあるはずだ!
そんなことを力説したら嫁がRに優しく言った。
「じゃあR、そこのヒマそうな人に探しに行ってもらいなさい。ママはね、夜はママさんバレーの新年会だからもう時間がないの」
つまり僕がパシらされることに。
南死東(なんですとー)!
なんちて。
(無事北北東のセイユーセイミーで見つかりました)
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