恋文
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曇りガラスの 窓の外
歩みを 止めている
季節の終わり
平穏に 過ぎる一日
風が 雨を運んでくるとも
きっと ほんの いくつかの 場面を 覚えながら
生きていけたらいい
やがて 過ぎ去って ゆくのだ
なにが 変わるだろうか
また 明日を 迎えよう
霧の雨を まとうと
沈む空の 下にむかう
見上げても 水のなか
ふと 雨の匂いを 覚えていなかった
どこかで 感覚が 萎えてしまったのだろうか
過ぎることを 待ちながら
一日が過ぎる
窓の外に 知らない世界
波に漂うように いくつもの 夢に揺られる
明け方の 薄暮れに
午後から雨。 夕方、風もあって寒かった。 九州では、もう入梅とか。 関東ももうすぐ梅雨になって、久しぶりの梅雨を体験することになる。 じめじめって、やっぱり嫌だなぁ。
どんなに 美しい所からでも
わたしは 帰りたい と言う
家は どこにあるのだしても
きっと 離れていたい
この世のこと
わたしは わたしよ
どこか 小さな場所を
持っていたい
それだけ
夢のように 始まって
夢でしかない 世界だった
消えないままに まだ
ときに さまよう
なんでも いいけれど
少しばかり なにかしらの ことが
うれしい
練習は
わたしを わたしに してくれるだろうか
繰り返し 繰り返す
わたしになるために
始まりから 終わりまでを 歩む前に
終わりから 始まりまでの あいだを
さまよっている
オレンジの木の下で 過ごしたのは 夢でした
また夢を見るために 今日一日を やり過ごす
甘いオレンジの 花のしたで
みどり色の 風に 包まれている
日溜りに たたずむ
そのまま すぎてゆけばいい
わたしの 今日の 痛みを 少し
誰でもの 今日の 痛みを 少し
きっと
癒してくれる 夜の風は
少し 湿っていて
慣れるうちに 変わってゆく
変わりたくない 気持ちすら
いつか 馴れてしまうのだろうか
遠いところの 砂嵐を 聞いている
窓の外は雨
ブラインドの隙間から 夜が見える
雨になっただろうか
過ぎてゆかない 一日
慣れてゆく だろうか
抗うこころも そのまま
まだ見知らぬ 夢も見る
静かに 暮らしたい
一日は どうしたって
過ぎてしまう
薄暮れの 部屋のなかに
まだ 灯りは 点さないで
カーテンは 開けたまま
外には また 雨がけむる
ほら 一日が 静かに 過ぎました
息をするように なにごともなく
夢の中から また 夢へと
渡り歩きたい
外は 風
時間は ゆっくり 過ぎるのが いい
そう 思えることは
きっと いいことなのだと
ピアノの 響く
そんな 歌に
溶けてしまいたい ような
砂に煙るのか と 山はかすみ
緑は そのなか 映えて
陽は 照りつける
緑は やがて くすんで 雲のなか
ぽつり ぽつり しずくが落ちて
やがて 水の匂いの なか
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