恋文
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めがねを外すと 鏡のなかには 少しそうでありたい 自分がいる
木枯らしの夜があけて なまあたたかい風の朝です
冷たい布団にもぐって 足先が温まってくる
ゆっくりと 眠りにおちる
山のうす雲 地面に彩り
空に合わせて 気持ちもかわる
日常にもどる 道すがらの
青い空と 色とりどりの山
どこを向いても 木々の紅葉
陽射しと 陰のあいだ
空気が 透明になる
ずっと遠くまで
なんだか 冷たい光が多い 日本の町
聞き知った音楽を 作者や歌手や 辿ってゆくと どこまでも 広がってゆく
遠くの山はくっきりと 公園の木々は色づいて 朝のひかり
まだ午後は早いのに すっかり 日暮れのようなひかり
山茶花が 灯りのように 咲いていた
早い夕食を済ますと
時計の音ばかりが 響いている
雨上がりの 夕焼け雲
ゆっくり 昏くなる
サイレンが 遠のいて
ざわざわと 余韻が残る
ずいぶん 冬の空気になって
空を見上げてみた
まだ 変わりたいと 思うのは 気の迷いなのだろうか
押しとどめるような 風が吹くのに 抗って歩く
空気が乾燥している
夢までも ざらざらとした 感触になる
ここから あそこまで
暗い雲のあいだに わずかな空
一進しない 一歩を
いつだってする
街の真ん中に 浮かぶ
島のように 木々の彩り
木々が ざわざわする
雨を受けながら 飛び去っていった
ちょっと 跳んでみる 影のなかへ すこし ちがった 暖かさのなか
夜の廊下で 季節を知る
灰色で みんな つまらなくなる
公園の木々だけ 色づいている
もう街灯に 灯がともる
暖まる間もない
曇り空ばかり 見上げていた
まだ、紅葉ではないし
鳥が 空を横切っていったので
ざわざわした
朝日に照らされて 色づく色
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