恋文
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縮こまっていた 花も そろそろほころびるだろう
まだ緑もない 枝が濡れる 音もなく
半分流されて 日々は移ろ
経てきた年月は ふり返っても もう 茫漠としている
これからの月日も どこまで続いているのか
つかえたままの もやもやを 呑み込めもせず また日が過ぎる
空を見上げて このまま ずっと過ごせればいいのに
ちいさなことに 動揺する いつものこと
毎日は 傍らを通り過ぎるようだ
リアルだった感覚を頼りに 朝の夢を 思い出そうとしている
夢のなかでも 雪のなかにいる
雪国のような 街角を そろそろ歩く
小さな 居場所にいる まだ もう少し
焦っているのではないのに とどめられない自分
変わることも そのまま 受け入れることも
毎日のことと 同じこと
縛られている のではなくて 自分で縛っている
多分 きっと
思いながら 毎日がすぎる
閉じ込められた 空の下
山陰に 沈んでゆく 光も いっしょに凍る
まんなかにいる
それがわたしの そのものなのね
鳥もいない 風の音と 風に鳴る音ばかり
曇ったガラス窓と 思えば 外も煙っている
明日は 雪になるのだろうか
穏やかな 薄曇り
とりあえず いまが うまくいっているなら それでいいか
空気ごと 凍って 透明になる
些細なことだけれど 心の隅に ひっかかる
霧のなかに 紛れ込んでいます
朝になったら 晴れますよね
ミルク色の 町の中
くるまっていよう
落ちても ゆかないよ
なんとか ぶらさがっている
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