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いつのまにか
きっと 誰もいない
真っ青な空を
髪を梳かすと
雨が屋根や軒を打っている
風に煽られる
晴れた日の夕方も
風ばかりの
曇り空は
いきなり暗くなる前に
草木に露が光る
帳の中のように
まだ溶け切らない
春のような
雨の後の空
救いのない世界に
それとなく
振り返ると
まだ茂る草花
からまない髪が
風の音だろうか
ひんやり
明るい空だと
暖かいとおもう
窓をあける
夜中に毛布がすれると
半分の月
灰色で
すすき野原は
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