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2002年08月04日(日) 倶知安JAZZフェスの巻。。

今日は倶知安でジャズフェスティバルを見てきた。
行きは、午前中の札幌発のJRニセコライナーに乗った。
短い時間だが、久々の一人旅である。

2時間近く乗ることになるので、
先日買った、渡辺保の文庫本「女形の運命」を持って行った。
車窓の風景に飽きた時、ふと広げるためである。
渡辺保は、私のお気に入りの劇評家で、語り口や文章が味わい深い。
歌右衛門についての本であるが、舞台芸術論でもあり、
車中で、さらっと読みながらも、舞台について色々と考えさせられた。

さて、倶知安駅に着き、車内のドアが開いた途端、
外から、jazzフェスのライブの音が聴こえる。
下車して、ホームに降り立って見ると、
会場が線路の向こうの、すぐそこなのである。
周りにビルがないので、青い空も大きく感じる。

アメリカの高校生の選抜JAZZブラスバンドから見たが、
まさしく金の卵たちである。
ここからプロのミュージシャンになる子も多いらしい。

アナ・カランは、クラヴィな「おいしい水」から始まり、
その後に続く、安定したスタンダードボサノバのラインアップは良かった。
一曲だけドラムスとデュオでやったが、途中サンバテイストになった時、
歌舞伎じゃあないが(笑)、紛れもない「お家芸」だと思った。
他の国の人には、真似できない「何か」があるのである。

それは、言葉の持つリズム感であったり、生活習慣であったりするのだが、
何よりも、小さな頃から育った環境は恐ろしい。
図らずも、日本人でありながら、洋楽の分野を目指しているものにとっては、
それは少なからず、一つの壁であり、課題となる。

小曽根真とゲイリー・バートンのデュオは、
kitaraでやった小曽根真ソロコンサートの完成形で、両方聴けて良かったと思う。
クラシカルな曲を取り上げても、最近流行りのイージーなネオクラシックに終わらないところが素晴らしい。
結局この二人、どんな曲をやっても凄い、という証明を突き付けられた感がある。
最後はノラ&オルケスタのサルサとセッション。大盛況で閉幕した。

帰りは、会場で落ち合った知己の方の車に同乗させてもらい、
非常に有り難かった。

真夏の休日の短い旅である。


























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izumi [HOMEPAGE]

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