TWILIGHT DIARY
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2002年08月22日(木) 夕暮庵。。

今日、サイトの「離れ」にお茶室を造ってみた。
本当の事を云えば、出来る事ならば、それこそ本物の茶室が欲しいのである。

私は茶道を本格的に習った事がない。
だが、お茶好きである。

コーヒーも、勿論、大好きでよくドリップするが、
お抹茶を点てて飲むとき、一瞬、日常生活の感覚から離れて、
ちと精神構造が変化するのである。

お茶のそういうところが、武士などに愛された由縁かも知れぬ。

武士がお茶室に入る時は、入室以前に刀をはずす。
茶室に、刀を持ち込むことは出来ないのである。
それは、武士にとっては日常ではない。
刀を持たぬ武士は、誰が考えてみても、尋常ではない。
正真正銘、非日常なのである。

そのときだけは武士である事を忘れ、お茶の為だけに思考し、行動する。
純粋に、お茶のためだけに費やされる時間なのである。

長いこと街で暮らしていると、例えそこが大好きな街であっても、
たまに、遥か遠くに離れたくなるものである。

だが、どうしても時間の自由が利かなくて、街から離れられなくとも、
日本の自然や、文化、美的価値観の凝縮された、庭や茶室を訪ね、
お茶の為だけの時間を味わうことで、非日常の精神が、疑似体験できる。


何より、ほっとするだけはでなく、気も引き締まる感じが、
お茶の良いところなのではないかと、最近は思っている。










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izumi [HOMEPAGE]

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