TWILIGHT DIARY
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今日は、急に気温が上昇し、残暑だろうか。
夕方は風が随分と強かった。 それでも、蒸し暑い。 不思議な天気である。
仕事の途中、歩いていると、目の前の人が大きな花束を持っている。 彼女が次の角を曲がった時、その花束から、 小さな真っ白いカードが、後ろの方にひらりと浮いた。
「あ。」と思ったが、遅かった。 角を曲がった彼女は全く気が付いていない。
そのカードは、ビルの上まで、風で舞い上がっている。 降りてきたら、拾ってあげようと思うのだが、 カードはどんどん高く舞い上がるばかりで、なかなか落ちてこない。
私はここまで、一枚の紙があんな高くまで舞い上がるのを見た事がない。 まるで、小さな頃に読んだ「スペードの女王」というお話のようである。
ある日、カードのスペードの女王が、どこからともなく、ひらりと飛んでくる。 スペードの女王を拾った人は、強運に恵まれるが、代償も大きい。 時期がきたら、スペードの女王はまた何処かにひらりと風に吹かれて飛んでいく。
そのカードの飛んでいくさまが、まるでスペードの女王のイメージなのである。
結局、そのカードは強風に煽られて、何処にいったかもわからず仕舞いで、 もしかしたら、幸運のカードだったかも知れぬのに、まこと残念であった。
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