TWILIGHT DIARY
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2002年09月02日(月) 白いカード。。

今日は、急に気温が上昇し、残暑だろうか。

夕方は風が随分と強かった。
それでも、蒸し暑い。
不思議な天気である。

仕事の途中、歩いていると、目の前の人が大きな花束を持っている。
彼女が次の角を曲がった時、その花束から、
小さな真っ白いカードが、後ろの方にひらりと浮いた。

「あ。」と思ったが、遅かった。
角を曲がった彼女は全く気が付いていない。

そのカードは、ビルの上まで、風で舞い上がっている。
降りてきたら、拾ってあげようと思うのだが、
カードはどんどん高く舞い上がるばかりで、なかなか落ちてこない。

私はここまで、一枚の紙があんな高くまで舞い上がるのを見た事がない。
まるで、小さな頃に読んだ「スペードの女王」というお話のようである。

ある日、カードのスペードの女王が、どこからともなく、ひらりと飛んでくる。
スペードの女王を拾った人は、強運に恵まれるが、代償も大きい。
時期がきたら、スペードの女王はまた何処かにひらりと風に吹かれて飛んでいく。


そのカードの飛んでいくさまが、まるでスペードの女王のイメージなのである。


結局、そのカードは強風に煽られて、何処にいったかもわからず仕舞いで、
もしかしたら、幸運のカードだったかも知れぬのに、まこと残念であった。









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izumi [HOMEPAGE]

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