TWILIGHT DIARY
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2002年10月28日(月) 再度、人形浄瑠璃。。

先日頂いたカスピ海ヨーグルトは、とても巧く出来て、
もう二度目の仕込みのヨーグルトも、帰宅して、ちゃんと出来たのを確認した。
すんなりうまく出来たので、嬉しい。

さて、今日の昼にBSで、人形浄瑠璃の番組をやっていた。
映像をちらっと見ただけで、どうしても心惹かれる。

今回は人形浄瑠璃に関わるふたりの人間国宝の、
人と芸を取り上げた番組であったが、
私は、人形を操る人間国宝・吉田玉男氏が非常に気になった。

忠臣蔵の大石内蔵助が、何とも言えない顔付きで、
闇の中を提灯を持って、一人歩いて来る。
立ち止まり、そして、無念そうにゆっくりと何度も首を振る。
主君の切腹直後なのである。
だが、その無念の後、彼は何かを決心するのである。

或いは「心中天網島」。
演じているのは人形のはずなのに、心中する二人は悲しい程、生生しい。
人形なのに、人形とは思われない。
人の最期は儚い。息絶えた主人公は風に揺れるのである。
その場面で幕が引かれ、場内は掛け声や拍手で満ち溢れる。
そこで初めて、やっと人形の演じた、心中した主人公、
物語も芸も浮かばれるのある。

彼の操る人形は、その出の歩き方から、顔の傾げ方、
苦しみや悲しみに震える背中。
何から何まで、人、そのものなのである。

演目中、人形の使い手が見えなくなった時、本当に人形が生きる時だそうである。








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izumi [HOMEPAGE]

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