TWILIGHT DIARY
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2002年11月21日(木) 季節の時計。。

さて、今日はボージョレーの新酒の解禁日だそうだが、
家には、昨日購入したチリワインがまだ残っているので、
それを飲みながら書いている。

赤ワインは身体が温まるので、寒い夜にはとても良い。
今日は昼からマイナス気温で冷え込み、雪もかなり積もり、
帰宅の頃には、また真っ白な街になっていた。

今年は、季節が巡るのが早かった。
こちらの日記にも書いたりしたが、春蝉を見たのもかなり早い時期だったと思う。
春が早く来るのは、なんだか心浮き立つものである。
長い冬の後に、梅や桜がほころぶのを見るのは、気持ちまでほころぶ。

まさか、冬までは早く来るなどとは、誰も思わない。
だが、この天候である。

誰かが、季節の時計の針を進ませているのかと思う程である。

エンデの「モモ」には時間泥棒が出てくるが、子供の頃読んだロシアの童話で、
「ビーチャと時計どろぼう」というお話があった。
時計を盗まれてしまったがために、ビーチャの村は新年を迎えられない。
ビーチャは懸命に時計どろぼうを追いかけて、時計を取り戻す。
ビーチャの村は楽しい新年を迎える事ができてめでたし、というお話である。
子供心に、新年のないのは確かにつまんない、と思ったものである。

さて、札幌の冬の時計は、どんどんと進む一方であるが、
地上の人間たちの時計は、いつもと同じように刻み続けている。

ふと、このままずっと、季節の時計と、人間の時計がズレ続けるとしたなら、
世界は一体どうなる事だろう、と思う。

ビーチャは、季節の時計に合わせた、正しい人間の時計を取り戻してくれるのだろうか。








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izumi [HOMEPAGE]

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