TWILIGHT DIARY
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さて、今日はボージョレーの新酒の解禁日だそうだが、 家には、昨日購入したチリワインがまだ残っているので、 それを飲みながら書いている。
赤ワインは身体が温まるので、寒い夜にはとても良い。 今日は昼からマイナス気温で冷え込み、雪もかなり積もり、 帰宅の頃には、また真っ白な街になっていた。
今年は、季節が巡るのが早かった。 こちらの日記にも書いたりしたが、春蝉を見たのもかなり早い時期だったと思う。 春が早く来るのは、なんだか心浮き立つものである。 長い冬の後に、梅や桜がほころぶのを見るのは、気持ちまでほころぶ。
まさか、冬までは早く来るなどとは、誰も思わない。 だが、この天候である。
誰かが、季節の時計の針を進ませているのかと思う程である。
エンデの「モモ」には時間泥棒が出てくるが、子供の頃読んだロシアの童話で、 「ビーチャと時計どろぼう」というお話があった。 時計を盗まれてしまったがために、ビーチャの村は新年を迎えられない。 ビーチャは懸命に時計どろぼうを追いかけて、時計を取り戻す。 ビーチャの村は楽しい新年を迎える事ができてめでたし、というお話である。 子供心に、新年のないのは確かにつまんない、と思ったものである。
さて、札幌の冬の時計は、どんどんと進む一方であるが、 地上の人間たちの時計は、いつもと同じように刻み続けている。
ふと、このままずっと、季節の時計と、人間の時計がズレ続けるとしたなら、 世界は一体どうなる事だろう、と思う。
ビーチャは、季節の時計に合わせた、正しい人間の時計を取り戻してくれるのだろうか。
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