TWILIGHT DIARY
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2006年10月22日(日) |
映画「ワールドトレードセンター」を観て来た。 |
同時多発テロ時のワールドトレードセンターにて、崩れたビルの瓦礫の中で救出を待つ港湾警察の二人を描いた作品。
かなり前だが、その日のセンターがどのようだったかを実際に記録したビデオ(多分、地元の消防署か警察にこの日ちょうど偶然に同行取材中だった撮影クルーが撮ったものだったと思う)を取り上げたTV番組を見た事がある。
一機目が突入した直後にセンター内に入ると、「ドーン、ドーン」と不気味な音(それはビルの高層階から飛び降りざるを得なかった人達が地面叩きつけられる音。)が鳴り響き、不安な顔で避難するたくさんの人達、右往左往するセンターの従業員、駆けつけたはいいが何かいつものような事件じゃないとなんとなく気付きながら救助に向かう人達がリアルに映し出され、ほどなく二機目が突入、ビルの崩落が始まり、現場はまさに阿鼻叫喚の世界に。。
映画では、その映像どおりのようなリアルな世界をバックに、生死をさまよいながらも家族のことを思う警察官二人と彼らの安否を気遣う家族たちの様子を丹念に追っている。
普通に家庭を持ち、妻と子どもを愛し、毎日真面目に出勤、日曜は家族の為に日曜大工をするような、そんな善良な一市民が、訳もわからず任務で向かった先の悲劇。
テロや戦争で犠牲になる人達の多くはそんな「罪もない人達」だろう。 今朝までは普通にあった幸せも明日からはもうなくなってしまうかも知れない。
ニコラス・ケイジがある場面で定番のお祈りを叫ぶのだが、それを聞いてふと思った。 私達は普段、悪い事さえしていなければ自分達には「罪はない」と思っているが、果たしてどうだろう。
密室で行なわれている政治や外交が及ぼした国際社会のひずみを少数の誰かのせいにして、自分達には「罪はない」「無関係」と思い、本来同時代を生きている者として、悲劇を防げなかった「罪」についてちと考えさせられた。
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