一喜三憂〜3歩進んで2歩下がって〜...hui

 

 

☆☆読み日記☆☆吉野朔実 『瞳子』 その1 - 2002年04月28日(日)

さて、以前にもちょっと書きましたが『読み日記』って
本の感想やオススメの本の紹介書いたりするみたいなので、
さっそく書いてみようかと思います(^^)

とはいうものの最近本を買ってないので(そろそろ活字中毒、もしくは
マンガ中毒になりそうな予感。。。)ちょっと前に出会った吉野朔実さんの
マンガをちょっと紹介してみようかと思います。

ちなみに吉野さんの本は絶版したのが多くて未だにコレクト中なのですが、
なかなか集まらないのです。。。。(涙)

そんな中、今回セレクトしたのは『瞳子』です。『とうこ』と読みます。

これは、一番最近に出している(ハズ)なので大きい書店に行けば
比較的手に入るのではないかと思われます。

-----------------------------------------------------------------
             『俄か雨』
       人との距離の計り方というのは難しい。
       肉親ならば、なおさらのこと。
       ────────たとえば  母親……

これは、大学卒業してから仕事もしないで家でごろごろ(×8)している
(母親のセリフより。)主人公『瞳子』の普段の生活が軸なんですが、
『俄か雨』では母親との関係について描かれています。

ほとんどお互い家にいる為か、衝突を繰り返す母と子。
でも大学院で心理学を専攻している瞳子の友人、森澤に言わせれば、
それはお互いに依存しあっているからで、
また瞳子にとっては現実生活に適応している母親を否定することによって、
現実生活に適応できない自分を正当化しているからでもある。
その瞳子が嫌うことによって母親に依存していた自分を認めていくまでの話。

個人的には中国茶にハマっているので中国茶器が出てきたりするのが楽しい。
それに、家族との距離の計り方って、少なくとも私は悩んだことがあるので、
共感することが多いです。

             『お葬式』
       ────人が必ず死ぬことは知っている。
       でもそれが……
       どういうものなのかは 知らない───

『俄か雨』に続き今度は父親との話。
ある日、瞳子はもう1人の友人、天王台とお茶をのんで帰ってくると、
森澤から天王台の父親が死んだという連絡が入る。
瞳子と森澤は天王台の父親の葬式に行く。
そこで会った天王台はいつもと変わらず、昨日買ったレコードの話を
瞳子たちにふったりする。
そのせいか、瞳子は『死』というものにピンとこない。
家族での食事中、天王台の父親が自殺だったかもしれないらしいと
話す姉に苛立つ瞳子は、『自分で死ぬ権利だってるんじゃないの?』
と言う。それを聞いた瞳子の父親が瞳子に喪服を買いに行こうと言い出す。

ええ…と、自分のレビューの文才の無さに若干ヘコみ気味なんですけど。。。
私の印象としては、『死』を通して家族(特に父親)を見ているような話
なんですよね。
父親は瞳子をしかる時、お菓子をくれる。それは瞳子が本当にしょげて
しまうから。そして、瞳子はそういう時、『ありがとう、お父さん。』
という事ができない。きっとその気持ちは父親に伝わっているだろう、
と思うけど言葉で伝えなくてはいけない気持ちもあるということも
わかっているのに・・・。
いつか、自分は自分の父親が死んだ時そのことを後悔するのであろうか。
『死』がどういうものかは知らない。でもいつかは必ず知る。
そのときでいいのではないか。・・・そんな印象。

             『アイドル』
       兄弟姉妹。一方的に降りかかる一生モノの関係。
       不幸のみを共有する血のつながった他人。だろ?

つづいては姉(兄弟姉妹)との関係について。
瞳子は姉を理解できないし、姉は誰かを理解しようとする気がない。
ある日、瞳子の家の前にアイスのカップが置かれている。
無言電話が続いてると母親に聞く。誰かに見張られているような気がする。
原因がわからなくて瞳子は怯える。
瞳子が電話に出ると『絹子(姉の名前)』と相手は言う。
『姉は出張中ですが』というと、電話はスグに切れてしまう。
瞳子は姉にその事を伝えるが。。。

絹子さん(お姉さん)は昔アイドルを目指していたらしい。
それを恐らく一重瞼のせいにして諦めた。
瞳子は自分からは何もして欲しいと言ったことはないのに
絹子さんに推薦状を書かされたりと昔から使われてばかり。
それを言っても『何かして欲しいなら、そういえば?』
と言葉が通じない。
瞳子が怯えてたことを絹子さんは一撃で解決してしまう。

『だから瞳子は問題そのものを作らないようにしてるだろ?
 人はその人にふさわしい人生を送る。必要の無い能力は開発されない。』

姉はアイドルを一重瞼のせいにして諦めた。
「じゃあ整形すれば?」といったら『私は贋物になる気はないのよ』。
私の『姉』はそういう人です。とやっぱりこれも個人として認めていくスタンス
なような気がします。
-------------------------------------------------------------------

まだ、あるのですが、ここまででずいぶん長くなってしまったし、
まとまらない文章にいいかげん疲れてきたので(爆)とりあえずここまで。
続きは明日書こうかと思います。
ひどい文章をここまで読んでくれて有難うございます(^^;)





...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home