思うところあって...銀の

 

 

「ワタシ」の半生 - 2003年01月10日(金)

私は敬語使う時と文章書く時以外めったに
自分のことを「ワタシ」と称さない。

普段は「ウチ」。

これは別に京都人特有の一人称だからではなく
(むしろ「ウチ」なんて言ってる人あんま
見かけない)、海よりも深い物語があるのです。
ありません。

その昔、物心ついた頃から私は自分のことを
「ちーちゃん」と称していました。
幼い子にありがちなあれです。
これを読んでる皆様も経験あるんじゃないで
しょうか?

そこで私が聞きたいのは、
「どのタイミングで私もしくは俺に変えたの?」
ってこと。

私は完全に時機を逃してしまったのです。

小さな頃から兄の友達である男の子たちと
野球だの鬼ごっこだのして育った野猿のような
私が、自分のことを「ワタシ」なんてそんな
女の子みたいなこと言うのは通常のテンション
ではまず考えられないことだったのです。
こそばゆくて。

だからそこんとこを避けて避けて、無いことにして
自分のことを「ちーちゃん」と呼び続けていたら、
小学3年生くらいの時に父親に鬼ほど叱られました。
「いい加減にしろーーーー!!」
って。
で、「はいーーーーーー!!」って泣きながら
「ワタシ」を練習したんだけど、やっぱどうしても
挫折して、たどり着いた先が
「ボクチャン」
だったわけ。
よけいダメじゃん。女から後退してるじゃん。

てなわけで、またなにげに「ちーちゃん」の日々に
戻ったのです。


でもさすがに中学入学したくらいに自分でも
恥ずかしくなってきて(遅いね)、
そこで出逢うわけですね、「ウチ」に。

もう初めて使う言葉なのに10年来の友達のように
しっくりくるわけですよ。

女すぎず、でも決して男ではない(あたりまえ)
方言的に使っておかしくない、むしろマッチ(?)

なーんて夢のような一人称に出逢っちゃったんだウチ。
君を待ってたんだウチ。



そして時は経ち、今では無意識のうちに、
敬語の時は「ワタシ」を使い、普段は「ウチ」を使う
という帰国子女が意識せずに2ヵ国語を使い分けるが
ごとく自然に称し分けられるようになったのです。

人間は学習する生き物やね。


でもね、
ほんとはそろそろ「ウチ」もどうかなとおもてるの。
でも今更変えるには時機を逃したなと、新たな
スパイラルにはまっているウチなのでした。

学習してねー。




...




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