あたろーの日記
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私には、ひょんなことから葬儀社に勤め 死者をお棺に納める納棺の仕事を 専門にしていた季節があった 納棺の仕事を始めて間もなく 世間から白い目で見られるようになり 親戚などから「親族の恥」とあたかも 蛆虫か何かのようにののしられた だから当時は卑下しながら隠れるように 生きていた
そんなある日 一人暮らしの老人が死んで 死後数ヶ月経った遺体の納棺に出向くと 部屋中に蛆虫が這い回っていた 一瞬どきっとしたが 蛆を何とかしなければと 蛆を箒で掃き始めているうちに 蛆が必死に逃げているのに気づいた やがて一匹一匹の蛆が鮮明に見えた時 ああ、蛆も生命なのだと思った するとぽろぽろ涙が出てきて 蛆たちが光って見えた
。。。以上は、「納棺夫日記」という作品の著者である青木新門さんのサイトhttp://www5a.biglobe.ne.jp/~shinmon/index.htmから勝手にコピーさせて頂いたものです。他の本と一緒に実家に送ってしまったので、今私の手元にないのですが、時々思い出して読みたくなる本です。1996年に文春文庫で出たのを買って1度読んだだけなのですが、強烈に印象に残っています。 こういう世界があったのだ、がーんと頭を殴られたような衝撃があった。 「納棺夫」というのは、亡くなった方の遺体を綺麗に拭いてあげて、お棺に納めてあげる仕事をする方のことをいうのだそうです(これは作者の造語)。その、納棺夫の仕事を通して作者が感じたこと、遭遇したことを静かな文章で綴っています。ほんとうに静かな作品です。だけど、静かだけれど、人間の死を見つめ続けるまなざしの中にとても力強いリアルな哲学が存在していて、感動とか、感銘とか、そんなありきたりな表現では言い表せないほどに心の奥底を揺さぶってくれる本です。 私の一番印象に残っている部分は、上にもコピーさせて頂いた、この蛆虫の話。それから、かつての恋人の父親の納棺に出向いた話。 今日、「ギロチン死刑執行人の日記、1千万円以上で落札」http://www.cnn.co.jp/world/K2003020601280.htmlというニュースを読んで、「納棺夫日記」のことを思い出した。 「ギロチン(断頭台)の死刑執行人として1900年代初期、400人近くの処刑を実行したフランス人の日記がパリの競売に出品され、予想落札価格を大きく上回る8万5000ユーロ(約1105万円)で落札された。鉛筆とインクで書かれたこの日記には、処刑された人間の氏名や罪状、裁判内容、処刑日や天気、場所などが、計2000ページ以上に渡って詳細に記録されていた。」 「歴史文書などの専門家は、『デイブラー氏は、他の人と同じように、自分の職務をきちんとこなしただけだ。しかし、死刑執行という仕事のために、日記を通して自らの正当性を確認する必要があったのだろう。これは、個人の日記であると同時に、懺悔(ざんげ)の記録だ』と説明している。」 ・・・以上ニュース抜粋。 日記の内容は、そんなものだろうか? 自らの正当性とか、懺悔の記録とか、そんな風に簡単に言い表せる内容かなあ、と思う。 納棺夫も、死刑執行人も、人の死と密接にかかわるのは同じ。 そこに何が見えてくるのか、その仕事を黙々と続けたその人にしか見えないもの。読む人の心を捉えて圧倒して離さないもの。 死刑執行人の日記を高値で落札した人の名は明かされてないけれど、願はくば、その日記がいつか本として出版されて、一般の人が読むことが出来ますように。。
2月5日(水)
今日(5日)の日記を書こうとして入ったら、昨日の日記が5日の所に入っておりました。さてはわたくし、昨日日付1日間違えて書いたんですね。おまぬけ。。 そんなわけで、5日の日記を6日の欄に書いております。明日はこの下に続けて書きます。(注:上に書きました) 私は怒っておーる!! 先月日記に書いたのですが、12月で紙の新聞を取るのをやめて、経費削減のためにネットの新聞社のサイトで最新ニュースを読むようにしてました。中でも朝日新聞は、その日の朝刊のほぼ全部の記事をちゃんとサイトに載せてくれてたので、とても助かっていたのですが。。。 ところがです! 1月30日からいきなりそれが有料になってしまった!! 「今日の朝刊」というページは従来どおり存在するんだけど、無料で記事が読めるのは各分野のトップニュースのみ。あとは有料の購読申し込みをしないと読めなくなった。。いくらだと思います?・・・三千円。。 ちょっとちょっとちょっと!! 3650円の読売新聞購読をやめて、無料のサイトの新聞を読ませてもらおうと思った矢先にこれですか! タイミング悪すぎ。 まあね、記者さんたちが駆けずり回って一生懸命作ってる新聞をまったくタダで読もうというのがそもそもずうずうしいのだということは、十分わかっております。 でもね、ネット上で新聞読むのに、月額三千円は高すぎませんか? せめて二千円にしてくれい。 だって、産経新聞の「電子配達便」は、1995円だもの。私ならこちらを選ぶもんね。。ネットで配信するほうがコスト的にも安いはずだよね。。 でも、せっかく新聞取るのやめて経費削減したのに、また購読料払うのは解せない。私は妙にせこい人間であるからして。 なのでしばらくあちこちのニュースメディアのサイトを回ることにします。
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