あたろーの日記
DiaryINDEXpastwill


2003年04月09日(水) 春望

  国破山河在   
  城春草木深   
  感時花濺涙   
  恨別鳥驚心   
  烽火連三月   
  家書抵万金   
  白頭掻更短   
  渾欲不勝簪 

 国破れて山河在り
 城春にして草木深し
 時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ
 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
 烽火 三月に連なり
 家書 万金に抵(あた)る
 白頭 掻けば更に短く
 渾(すべ)て簪(しん)に勝えざらんと欲す

 杜甫の「春望」
 好きな漢詩です。
 高校時代、漢文の授業で知って以来、春になると思い出す詩となっています。
 戦乱で荒廃した都長安。けれど、山も河も昔のまま。春はここにもやってきて、草木が生い茂っている。。。と詠んでいます。そして、別れ別れになった家族を思い、打ち続く戦乱の世を憂いている詩です。
 このところ、あちこちに咲き誇る桜の花を見、イラクの戦争のことを思い出すにつけ、この杜甫の詩が頻繁に浮かんでくるのです。
 
 戦争は、今も昔も人が死ぬことに変わりはない。
 人の命を人が奪うという、絶対あってはならないこと。
 
 ただ、昔の戦争と、今の戦争で決定的に異なること。
 ・・・荒廃した土地に春が来ないこと。

 汚染された土と空気が、春の訪れを妨げてしまうということ。

 
 


あたろー |HomePage