浪漫のカケラもありゃしねえっ!
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2001年10月27日(土) 『T2』/いろんな映画の完全版が好きだ

ほとんど夜明けまでやくにさんちで楽しくチャット。
チャットしてると躁状態になるから、ときどき自分の中から変なネタもわいてくる。腸内インディアナポリスなんて、ひとりじゃわいてこなかったわ。(笑)

放映してた『T2』を録画して、また見ちゃってたのだ〜。何度見てもよくできた作品だべ。ジェイムズ・キャメロン監督は、違和感もわきがちなこういう世界をごく自然にわかりやすくしめしてくる。
物語の背景や伏線とキャラクターの動機づけの示し方、シンプルで力強い物語の骨格、観客の視線をそらさないんだよな。
これって最初のバージョンのエンディングは、成長したジョン・コナーのモノローグだったよね。最初見たときは、アメリカ的ハッピーエンド・エンディングだにゃあ〜と思ったもんだよ。そいつをバッサリ切ったことで、物語のエンディングは不安な余韻と想像の広がる余地を得た。そして、この物語の心臓部がコナー親子でなく、ターミネーター自身にあったことを際だたせたように思う。
アメリカ映画ってのは、何度も試写とアンケートを繰り返して、物語の構成やエンディングさえ変えられてしまう。理由は物語のわかりやすさや観客の嫌悪感や倫理観をふれる部分など。『レオン』は少女の殺人と性の暗喩をカットし、『ブレードランナー』は刑事デッカードのモノローグやハッピーエンディングの挿入など多岐にわたる。これらの作品はカルトな人気が出たゆえに、監督の意向を反映したバージョンが完全版やディレクターズカット版として日の目を見る機会を得た。これらの作品や『シャル ウイ ダンス』の米公開までの記録を書いた本を読むと、監督側と映画会社や配給会社側の公開にいたるまでの壮絶な攻防に震えがくる。
そういえば、『ブレードランナー』は、完全版・ディレクターズカット版以外に、現在ビデオで見られるバージョンとは違うのもが存在してたはずだ。
戦いの後で彼らが他の警官に発見されたのは十数時間も後で、ロイ・バッティの死にゆく姿をずっと見守っていた、というモノローグが挿入されているバージョンを目にした記憶がある。
その後、メイキング本で、そのセリフの入った脚本が公開時には採用されていなかったはずのバージョンであることを知った。どういうことだろうか。いまだに不思議である。
『地獄の黙示録』も、特別公開版ができたらしい。惚れ込んでる作品ではないが、どういう変更があったのか興味深い。


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