隣で読んでいる。僕の文章を。どんな顔をしているのかを見る。不思議そうに、そして知りたそうに。僕の過去は至って単純で、何もないように見えるけれども、それだって君は知りたそうな顔をして、いつも僕の過去について聞きたがる。悲しそうな目をして僕を見た。本当に悲しそうに。どうしたの?と聞くと、いつものように「別に」と言って濁す。そして・・・、悲しそうだ。笑ってくれればいいけどな・・・。