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ヘラクレスの選択 2002年06月08日(土) | 映画「突入せよ!あさま山荘事件」を観て来ました。「ヘラクレスの選択」というのは、「困難な人生を敢えて選ばずにはいられない」という、主人公の佐々さんの生き様の事。これが映画のサブタイトルになっています。 確かに、この佐々淳行さんという方は、文化大革命下における香港領事事件、東大扮装、あさま山荘事件・・・と60年代の激動の世の中、現場の指揮官として、テロと真正面に向き合わなければならない運命だったのでは?と思わせる。 もちろん、いずれも私が生まれる以前の事件であり、その空気を知る事はできないけれど、どちらかというと、私にとっては「日本史のひとつの出来事」という感じだった。戦後史の日本で語られるのは、悲愴な学生運動と、高度成長。いずれも今の日本にとっては、過去の遺物となっている。 忘れがちな事だけれど、立てこもった犯人も、包囲した警察官も、人間で、長い長いろう城戦のあいだ、ずうっと悲愴なわけではなかったという事実。靴紐が、冬の長野の寒さで凍ってしまって、お湯をかけながら、笑っちゃうシーン。それが可笑しくてひとりでクラシックを歌いながら躍る佐々さん役の役所広司の人間くささとか。 とにかく随所随所に笑っちゃうような、警察官の個性とか、人間ぽさが出てるのが、とても印象的だった。 シリアスにやる「あさま山荘」の実録ドキュメンタリーはいくらでも観たけれど、30年経った今、映画にする意味はここにあるのかな、とも思ったり・・・。 ほんとの最後に、人質が救出され、犯人が検挙されて、はじめてチラっと顔が映るのだけど、全然誰か分からなかった。・・・それが、実はエンドロール後のオマケのキャスト紹介で、「武田真治」と「鈴木一真」だった事が判明! なんだか、ゴーカだな!おい!とビックリした映画でもありました。 |