2008年05月17日(土) |
ステージ創りのお仕事・私流 |
音楽に関わってない一般の方々から 「じゅんこさん、秋田は何をしに行くの? どんな仕事してるんだっけ?」 とよく聞かれるので、簡単な説明がてら過去の自分の日記から抜粋してお答えしましょう。
約3年前の【あんまだコメント】のコピペで紹介ます。 また長いのでケータイの人はがんばってください。 パソコンの人は〔2005年6月〕をチョイスして読んだほうが見やすいかもね。
ではどうぞ。
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【2005年6月27日(月) 渡辺香津美 ・ 押尾コータロー Zepp・sapporo】
今日の仕事は、会場設営(椅子ならべ)と、チラシ折込ともぎりだけの予定。
椅子並べは数も多いので結構肉体労働ではあるけど、バイト男子4名いるし、楽勝と思ってたら・・・・・・・
急遽、影アナを頼まれ、他の作業はバイトに任せて急いで原稿作って発声準備。
影アナ→影のアナウンス 場内放送です。
『本日は、渡辺香津美ギタールネッサンス・押尾コータローくんと一緒 の公演にご来場 いただきまして誠にありがとうございます。 開演に先立ちまして、ご案内申し上げます。
場内での携帯電話・ケータイカメラのご使用、および、写真撮影は固くお断りいたします。 携帯電話は電源をお切りくださいますようお願いいたします。
なお、公演終了後、ロビーでCDをお買い上げの方に限り、サイン会を行います。 本日は休憩がございませんのでご了承くださいませ。』
てな事を、声色かえて気取って言うわけですよ、じゅんこさんが。(爆笑してよし)
で、急遽、舞台監督の役割もやったので、アナウンス後は、アーティストの出番のタイミングのキュー出しをするわけです。
アナウンスの直前までは、会場入り口でドバドバ来るお客さんのチケットをもぎって、開演近くに楽屋ソデに駆け込んでアナウンスしたので、お客さんに息が上がってるのがばれてしまったかもしれないわあ。 すまんです。
アーティストが舞台に出たら、じゅんこさんはまた会場入り口に戻り、もぎりと集計、演奏終了後のサイン会にむけてタワーレコードやレーベル会社の方と打ち合わせして、うちのスタッフの配置も考えたりと、頭脳も体もフル回転。
そして演奏が終わる頃、また影アナの出番。
このアナウンスを合図に、スタッフやホール関係者全員が撤収にむけて動き出す。
アナウンス後は、楽屋でアーティスト誘導の準備して、ロビーに走ってお客さんを移動させつつ、サイン会。
コータローさんの隣でファンからガードしつつ、ファンの方との交流を見守ってた。
公演終わりの時は、いっぱい叫びます。
ステージ上に残されてるアーティストの楽器に見とれて時間を忘れてるお客さん達に、「会場清掃に入りますのですみやかにお帰りくださーい」 とか、サイン会待ちで並ぶお客様たちに、「もう少し右につめて並んでください」 とか、でかい声で叫んでますね。
バイト君たちが会場内を片付けてくれてる間、じゅんこさんは各関係者に挨拶してまわって、またすぐあと片付けに走る。
朝の10時に仕事を開始して、終わるのは夜10時。
その間、座ったのはお昼と夕方の食事の二回(合計30分)と、トイレくらい。
ずっと立ちっぱなしで、ロビーと楽屋裏を走ることも多い。
バイト君には休憩をあげるがみんなが休憩中は、じゅんこさんはホール側と段取りの話し合いしたり、変更事項の確認とか、進行を考えたり、アーティストマネージャーと意向を話し合ったりと、やることがいっぱいなのだ。
ひとつの舞台を創る為に、多くの人のアイデアとセンスと行動がつまってるんだよね。
ホールの意向と、アーティストの意向と、主催者の意向、それをまとめるのが私の役目。
どうでしたか? 今夜のステージは?
みなさんの感動の表情で、私たちスタッフは幸せな気持ちになります。
今夜手伝ってくれた、パワースレイブスタジオ仲間の少年達もよく頑張ってくれたね。
「俺、音で鳥肌たったの初めてだ!!」
コーフンして、目をくりくりキラキラさせて言ったその言葉とその表情で、抑えきれない嬉しさの感情がドバドバ伝わってきたよ。
それを、自分のギターやベースや、歌でやればいいだけさ。
どーしようもなく悲しい時でも、怒り爆発の気持ちでも、嬉しくて大コーフンな時でも、なんでもいいのさ、自分の感情が音になる。
たったそれだけのこと。
知識と技術のない自分を恥じるなんて、とんでもない。 『感動できる』素晴らしいを心を持ってるじゃん。
香津美さんやコータローさんからもらったその感動を、今度は君達がステージから放出する番だ。
人と人を繋いで、心が動く瞬間のキッカケをつくるのが私の役割。
いつも言うけど、こーゆー大人を上手に使えってば。
20歳と43歳。
誰がどー見たって親子にしか見えないだろうけど、『音』を感じる感性で語り合えるし、年齢の壁なんて、ぜんっぜんないよね。
私達のような大人が、毎日働きながらどう音楽に関わってるのか、趣味なのかそれ以上の何かなのか、なぜこんなにも意欲的に動いてるのか、現実のしがらみの中で、何を大切に生きてるのか・・・・・・
大人達が次の世代へ伝えていかなくちゃいけないこと、山ほどあるんだ。
こうして生き様をさらして、やってみせるしかない。
それを見て、「この大人は信用できるのか、いい人なのか悪い人なのか」 は、君達が判断すればいい。
それを、『音』 でやってのける素晴らしいアーティストに出会えてよかったね。
ステージと客席の空気が一致した瞬間、それをホールの外で感じてゾクゾクしてた君の感性は本物だ。
『たまらなくワクワクして何かを始めたくなる気持ち』
これが、じゅんこさんから、みんなへのプレゼント。
〔舞台監督〕 〔アナウンサー〕 〔会場設営スタッフ〕 〔お客様係〕
今日のような大規模なコンサートでは、 本来ならば各分野の4名の専門家が必要なのだ。
世界を代表するアーティストの舞台で、これを一人でこなす人を、私はいまだかつてお目にかかった事がない。
プロの3000人近いコンサートも、アマチュアの一人しかお客さん(もしくはゼロ)がいないライブも、やることは同じ。
ステージに立つ人が最良の状態でいられるように、時間を作って会場に来るお客さんが笑顔でいられるように、ホールの人が楽しく仕事できるように、最善を尽くすだけなんだよね。
みんなのじゅんこさんはけっこう頑張ってるのだ。
みんなの自慢になれるよう、もっともっと精進いたします!
今日はお疲れさまでした。
そして、たくさんありがとー!
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以上3年前の日記から抜粋でした。 じゅんこさん、こんなことやってるわけですよ。 ちょっとは参考になったかな?
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