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$loop
孤独が熔ける人になりたい。
どんな人間になりたいかと聞かれたら、私はそう答えるだろう。ふとそんな言葉がこぼれ落ちてきた。
私が創作の世界に唯一といっていい程、自分の存在価値を感じていたのは、その世界は孤独な自分との葛藤の中でしか生まれてこない世界だからだ。
尊敬する純文学作家たちは口を揃えて同じことを言う。最近また、個を確立している人を知って喜びを溜めた。
自分と同調できる人とか場所とか。人生のうちに何度か、そんな巡り合わせに涙ぐむ瞬間を、神がかり的な幸運と思わずにはいられない。
創作の世界を知り得た時、その閃光に包まれて鳥肌のたつ感覚だった日を今も覚えている。その日から私は、いつも遠い向こう岸に待つ人を持つ身になった。笑っているでもない、泣いているでもない複雑な表情で感性の人たちはじっと見つめながら、辿り着くだろう私を待つ姿が見える。少し妄想的な空想は酔いどれな世界だと失笑をかうだろうけど。
今も、大して先に進んではいない所で、寄り道や回り道をしながら夕暮れに立ち止まってしまったように、立ちすくんでばかりいる。目的がぼやける時、今まで通用させてきた価値観は途方もなく意味を失う。
また、同じ洞窟に迷いこんでしまった自分を、すまないと思う。 私を信じ待ってくれている全ての人たちに、ただ謝りたいと気持ちが揺れる。まだ出会わぬ君にも。諦めていない自分にも。
風が頬を叩く。鋭く心を刺していく。木枯らしはきっともうすぐ。
落ち葉は炎に熔けて舞うように、孤独が熔けて心は熱くありたい。
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フィル/ フロム・ジ・イノセント・ラブレター
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