今日はあまりに浮き足立って騒いでいるうちのクラスの男子を見かねて、ついにうちの担任漢文教師がキレました。 あの人はいつも声がでかいので、どのタイミングでどうキレてるのか逆にわかりにくいんだけれど……今日は大分キレてたんだと思うよ。「教室で勉強したい仲間の足を引っ張るな!」とか、かなり熱く語ってました。 言ってることは正論だったので大人しく聞いてたんですが、要は教室の状態が劣悪なことへの不満が今日は爆発したようです。
うちの学校はいわゆる進学校なので、説教へのかっぱーウゼー漢文教師ーとかいう顔してそっぽ向いてる奴も、先生がいなくなった後にこそこそと速やかに私物を整理しはじめるんだよね。みんな性根は素直な人たちだから、ブツブツ文句言ってても一応反省はしてるんだ。おそらくウチの学校のほとんどの生徒はそんな感じだと思います。よく似てる人間が集まってると思うよ。
ま、そんな激が飛んだのも、同時に10月記述が返ってきたからなんだけどね! いやーもーどうしよう!?(聞くな)
「それで? お前はうちに何しに来たんだよ。ご宿泊ですか?」 ルーツは腕組みをして目を細め、にやにやと私を見る。その意地の悪さに腹が立ちながら、私はお兄ちゃんから距離を置いた。 何て言おう。何て言えばお兄ちゃんは私を許してくれるんだろう? うちに帰ってきてくれるんだろう? お兄ちゃんは目の前にいる。やさしい眼差しで私をじっと見ていてくれる。もしかしたら待っていてくれているのかもしれない。私が「お兄ちゃん、うちに帰ってきて」っていうのを。 「お……お兄ちゃん……あの、あのね」 「良かったわーミリン。私もうお腹すいちゃって」 ……は? 私の言葉に重なった、お兄ちゃんの予想外な台詞に硬直する。お兄ちゃんは相変わらずの笑顔。振り返ってルーツを見たら、ばつの悪そうな顔をしてそっぽを向いた。 「ミリン」 お兄ちゃんが私の両肩にそっと触れた。ちょっと遠慮がちに感じるのは私のせいかもしれない。 「この村、久しぶりで道を忘れちゃったわ」
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