2002年12月18日(水) |
おっぱい山テイデ 〜テネリファ島〜 |
クリスマス休暇に訪れる島・テネリファ島には、スペイン一高い山がある。 テイデ山 標高 3,718m なんともいえず、官能的な形をしている。 どの方角から見ても、女性のおっぱいのように見える。 山の片側斜面がふくらみをもつように盛り上がり、その反対側は裾野がゆったり広がるように緩やかな斜面。山頂に至っては形状が妙にリアル。乳輪部と乳頭そのもの。しいていえばやや陥没気味の乳首のよう。 まるで、横たわった若い娘の固いおっぱいを遠目に見ているみたい。 ギリシャ神話によると、かつて島神のテネリファが、想いを寄せた若くて美しい女神・テイデをいつまでも傍で愛でていたくて、その女神の片方の胸を山の形にしてテネリファ島のシンボルとして残したという。
・・・なーんてうそですけど。 でも、あの山は本当に女神が宿っているかのように官能的である。大西洋上で仰向けに浮かんだ女神テイデが、海面から片側の乳房だけをつんと出して、天を仰いでいるかのように・・・。 って、ホントに作り話なんだけど。
この島は何故かわからないけど、ファミリーで訪れる、というよりラブラブカップルで行くところ、といったイメージがある。それもいわく付の。 グラン・カナリーでなく、クレタでなく、マヨルカでもなく、テネリファなのだ。この島にはそう思わせる何かがあるのだ。
知り合いのドイツ人女性が、「新しいパートナーができたら、テネリファに行く!」と常日頃いっていたせいかもしれないし、知り合いの威勢のいい太っ腹おじさんが「愛人と行くならテネリファが一番!」と豪語していたせいかもしれない。 とにかく、開放的にロマンティックな気分に浸りたい人は、誰でも彼でもまずテネリファに行ってください、ってなかんじの島。
確かに、ホテルで周りの人を観察していると面白い。 まともな家族(夫婦+子供達)は私たちぐらい。例えば、老人とその愛人らしき若い女性+幼児(父親は誰?)。中年カップル(大きい連れ子有り)。バツイチカップル(連れ子託児所預けっぱなし)。現地調達熱愛カップル。 他いろいろ。 ドイツ人は・・・というより欧米人は、磁石のように男と女がくっついたり離れたり、ふむふむ、お忙しいことねぇ。自分の人生に堂々と正当にエゴを通すことに関しては、この私めも感服の至りです。
ヨーロッパのクリスマスというのは、日本のお正月のように、大抵家族単位で一緒にお祝いして過ごすものである。でもその家族というのも、ばらばら好き勝手にしている人々の寄せ集めだったりもする。子供たちが独立して両親それぞれに新しいパートナーがいたり、離婚してしまって家族の形態さえない人もいるだろう。
家族でお祝いしている巷のクリスマスを避けるかのように、そういう人たちが新しいパートナーとテネリファ島の太陽の下に集まるのであろうか? 確かにテネリファの太陽の笑顔と島の表情は、俗世間のしがらみなんかもすべて吹き飛ばしてくれるようなおおらかさがある。
島神・テネリファと女神のテイデの愛の力が、新しいカップルの前途を祝福してくれるのだろうか?
・・・だから作り話だって・・・。
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