2003年02月03日(月) |
神様が仕向けた自業自得 |
日曜日の夕方。 子供部屋から、週末の静寂を切り裂くかのような奇声。次男の清二のようだ。そのあと、火がついたように激しく泣き始め、泣き声で家中の壁が崩れ落ちるかと思うぐらいだった。 子供たちは、午後からずっとポケモンのゲームボーイをしていた。 清二は、もうそろそろ止めないといけないと思い、「レポート」の操作をしていた。そこへ理人が横から手を伸ばし、勝手にスイッチを消したらしい。 その結果、ゲームのレポートができないまま、今日やったところが消えてしまったようだ。 清二にしてみれば、時間をかけて苦労してバトルしたのに・・・・・・と怒りとショックを隠しきれない。
先月から我が家では、ゲームボーイは、一日一時間と決めている。子供たちは私があげたネコちゃんのストップウオッチで正確に60分を測っているようだ。 クリスマスにプレゼントされ、ずーっと長時間集中してやっていたら、わが子達にも案の定、健康上、精神上の問題が認められた。目や頭が痛くなったり、どきどきしすぎて心臓発作に近い症状も出た。 今まで放任主義であったけど、これにはさすがに私たちも慌てた。 自らは大げさには言わないけれども、各自胸に秘めた自覚症状があるのか、二人とも両親との約束をすんなりと受け入れた。
今日、清二は朝とお昼頃に少しずつやった。更に午後から残りの時間をしているうち、時間を忘れて(私のお昼寝の間中)ずっーとやった。やった時間分だけ、先にも進めたようで、本人は内心、ご慢心だった様子。 そして、その矢先の出来事だった。
頑固な清二をなだめるのに、こちらも骨を折った。普段の兄弟関係にも及ぶことなので、半分お説教にもなった。 理人は、ずーっとやっているゲームをもう止めさせようとして無理やりスイッチを消した、と正当化して言っているが、本当は清二が何かをクリアーできたのが悔しかったのだろう。 お兄ちゃんのやっかみ半分の意地悪も日常茶飯事だから、清二がいつにもまして悔しがるのはわかような気がする。
でも、ママたちとのゲームは60分という約束を守らなかった清二にも非はある。レポートできなかった分は、明らかに超過した時間にやっていたものなのだ。 「神様はどこかでそれをちゃんと見ていて、理人を使って、その分をわざと消させたんだよ。これはきっと神様が清二に与えた罰なんだよ」 ちょっと無理のある発想だけど、切々と言い聞かせると、さすがに清二も泣き止んだ。
普段、神さまについて家庭レベルで話すことはめったにない。私は神道の家で育ち、主人は仏教、子供たちはプロテスタント系の幼稚園に通っていた。漠然と信じるものはインターナショナルな神様仏さまたちなのだ。 子供たちにしてみれば、何かを信じること、イコール宗教上の神様・・・とは密接に結びつけてはいないかもしれない。 でも、道理に合わないことをすれば罰せられるということは、誰が教えたわけでもなく自然に身についているようだ。
親には説明しきれないことは、神のなせる仕業ということにさせてもらおう。たとえそれが喜ばしいことであっても、嘆かわしいことであっても。
一方、理人は・・・清二のあまりもの嘆きぶりに心を痛めて反省したのか、ポケモンの何かをあげたんだ、といっていた。ゲームの中での話だけど。 今はすっかり仲直りした様子。
そのあと、みんなで「武蔵」を見た。 さぁさ、二人とも宿題終わった? 時間割あわせた?
こうして寺田家の週末は静かに終わっていきましたとさ。
|