きみはボクらの宝物
小悪魔研究所



 いらっしゃいませー

本日の担当:SHY

 2月の終わりに幼稚園で発表会があって、日々その練習に取り組んでいるらしい。
 ダンスを踊ってくれたり、ピアニカの演奏を聴かせてくれたり、それはもう今から大変な入れ込みようで、頼もしい限りだ。
 そして練習と称して、私とSizで2本の鍵盤を並べてユニゾンで弾いてみたりして、「ああ、こんなこともできるようになったのか」と実感したりもする。
 子供は黙っていても、きちんと器用に大人へとなっていく。

 ところで、Sizがじゃんけんで勝ち取った楽器はカスタネットらしいのだが。



 入浴中のSizの楽しみは「お店やさんごっこ」だ。
 バスタブの縁がカウンターになっていて、湯に浸かったSizが店員、体を洗っている私が客という役割になるのが常。
 「じゃあね〜、今日はミスタードーナツ」
 こう言うときに有無は言わせない。
 「いらっしゃいませ〜、ご注文は何にしますか?」
 「フレンチクルーラーとエンゼルクリームとオールドファッション」
 私が答えても、彼女は動かない。
 そしてこう言うのだ。
 「飲み物は?」
 ずいぶん強気な商売だと、私は笑う。
 「要りません」

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 店が違うよ。



 大きくなったらSizもバイトをすることがあるだろう。
 その時はたとえ嫌がられても、客として顔を見に行こうと思った日。

2005年02月03日(木)
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