脳内世界

私が捉えた真実、感じた真実などを綴った処です。
時に似非自然科学風味に、時にソフト哲学風味に。
その時その瞬間、私の中で、それは真実でした。


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 思春期の不安定さってのは。

ふと思う。
安定してる自分てどんなだろうか、と。

「思春期は不安定」
きまりきったように口に出されるセリフ。
関係ないが私は「きまりきった」とかいうのが密かに大嫌いである。
こんなこと考えてるから「機を衒った」とか捉えられてしまうのだろうかと思ってある意味歯痒い思いをするのだが、それはどうでもいいとして。
「思春期は不安定」
じゃあ大人は安定なのだろうか。
安定なのが大人なのだろうか。
思春期を過ぎれば安定になるのだろうか。
安定な自分。
どんなだろう。
今の自分は安定じゃないんだろうか?
安定・不安定、ってどんな状態のことを云うんだろう?
情緒とか心理状態が不安定だと、具体的にどんな感じになってるんだろう?
案外当人には判らないような気がする。
「私不安定なの・・」って云える人間は、安定であった自分を知ってるから云えるのだと思う。
不安定だったら悪いんだろうか?いや悪いなんて誰も云ってない。
これは悪いとかいいとかの問題じゃなくて。
ええと。
不安定だったらどうなっちゃってるんだ?
感情の起伏が激しくなるってことなんだろうか。
よく昔は「箸が落ちただけでも笑う」とか云ったそうだが、やっぱりそういうことなんだろうか。
じゃあ安定ってのは。
感情の起伏が激しくなくなることなんだろうか。
不安定。辞書で調べてみた。(by三省堂・新明解国語辞典第三版)
「物事の安定し(落ち着か)ない様子」
じゃあ安定ってのは。
落ち着く、ってことなんだろうか。
辞書で調べてみた。
「いつも決まった状態をあらわし、激変する虞のないこと云々」
じゃあ、嬉しい事にはものすごく嬉しい!って思えないし
哀しいことにはものすごく哀しい・・・!って思えないってのが安定ってことなんだろうか。
それともちょっとの事じゃ哀しいとか嬉しいとかいう気持ちにはならないって事なんだろうか。
もう慣れてるから?
もう結構どうでもいいから?
エネルギーないから?
それとも、大人になると嬉しいことや哀しいことを感じてる余裕もなくなるんだろうか。
余裕がないのって、大人なんだろうか。
大人になると嬉しいことも哀しいことも少なくなるんだろうか。
細かいことにいちいち思い悩まずに、自分のつくりあげてきたものだけで生きていくんだろうか。
ちょっと立ち止まることもできない、
それが大人?
ずいぶん息苦しそうな社会だね。
安定してる人達は、それがつまらないとかつまらなくないとかいって動じることもないんだろうね。
そう考える事自体つまらないことだと切り捨てて。

立ち止まる事の大事さ。
思い悩んでみることの大事さ。
楽しいことを楽しいと、
哀しいことを哀しいと、
思えることの大事さ。
この「思春期」の時期に、そういうものや、感受性を育ててあげられなかったら、
あとはいつ育ててあげられるんだろう。

感情の起伏がだんだんとなくなっていく自分を想像すると、少しうすら寒くなる。
何も感じることができなくなるようなことには、なりませんように。

2002年08月01日(木)
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