 |
 |
■■■
■■
■ ぬるま湯
ぬるま湯に浸かっていたら 熱いんだか冷たいんだかわからなくなる。 っていうかわからない。 熱くも冷たくもない。 「温度」をもつものに浸かっておきながら 「温度」を感じなくなるのだ。
熱くも冷たくもなかったら 早く出たい、とも思わないだろう。 いつまででもそこに浸かって 渇望することも知らず 苦しみも痛みも知らず 大きな喜びも知らない。 いつまでもそこに浸かりつづける。 ふやけて、 腐ってしまうまで。
なぜぬるま湯か、って。 それは自分がそう温度調整したからだ。 もしくは望んでいなかったのだが、ぬるかった。 ぬるかったのならお湯を入れるなり早々に上がるなりすればいいのに 何もせず その状況をただ甘受して ぬるま湯に浸かりつづけている。 いつか上がらなければいけない と 身体をあたためなければ と 思うのに 動かない。
そして急くことを失った身体は 腐ってゆくのだ。
みるみる。
みるみる。
2002年08月03日(土)
|
|
 |