 |
 |
■■■
■■
■ 飛行機にかけるロマン
飛行機は、それはそれはいろいろな国の上を飛んで、 途方もない距離と数え切れない人々、物語、事実現実、その瞬間の歴史たちの上を飛んで、 またその人たちを乗せて、その物語たちを乗せて、ささやかな歴史たちを乗せて、 雨であった雷であった曇りであった晴れであった夜空であった夜明けであった空の、さらに空を飛んでくる。
昔のひとが天国をえがいた空は、マイナス〇〇℃の世界と雲であったが、 天国とみまごうばかりの光の雲海であった。
飛行機は、青い空のキャンバスに白い絵を描くほぼ唯一の身近な人工物であり、虹と同様、多くの人が思わずぼんやり見上げてしまう。
朝も夜も、国をこえて日付変更線をまたいで、 ときに真夜中であっても、仕事であったり旅行であったり、 喜びであったり悲しみであったり、人々はそれに乗らねばならぬ事情があり、 その生きた事情が、生活が、人生が、あたりまえのようにつまったものが、飛行機だ。
わたしは、 わたしが持っているひとりぶんの人生を握りしめて、 夜空にちらちらと輝く無数の人生を乗せた飛行機を眺めるのが、すきだ。
ハローハロー、こちら地上。 上空からの眺めは、いかがですか?
2011年09月06日(火)
|
|
 |