浪奴社員の呟く
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敵うわけもなく、適うこともなく、叶うはずもないものではあるが、それさえも己の中の充溢に即した感傷が往来していく様を、人々は何と詠んだろうか。今の己の姿が醜らしく且つ羨ましいと思うのは、この距離を、時間を、相含めた概観を乗り越えようとするからであろうか。どちらにしても、こんなことはもう在りはしないから、大切に一つを据えていくべきと考え始めている。
「唯の憬望れでしかないんじゃないの?」
やっぱりそうみたいやな。変えていくことは不可能なものではないんやけど、変えてしまうことの過ちを、体中で感じてしまうから、結局どないしようもないんやな。諦めの悪いんは、ワシの特長でもあるんやろうけど、正しくも無いことに固執して、何を嘆いているんやろうな。要するに己自身も周りの波風に振り回されて、自分の在るべき姿に見切りをつけて、それでいて所詮カラカラの理想像では何かを語ることも出来はしない。どうすれば此処から進んでいける、どうすれば此処から生きられる、そんな懐疑にも愛想が尽きた。もう、何年囚われているんだろうか、解決の糸口も見えず、それだけ真摯に受け止めていないのは己自身で、責も咎も罪も罰も全てを背負い込んでは、偉くも凄くもない今の姿に押し込めて、生来の感情にも見切りをつけて、道化に澄ますのにも飽きてきた。要するに、「やっぱり、唯の憬望れでしかない。」
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