2011年04月17日(日)  いぶりがっこに出会った。
 
職場の保健師の結婚式。式場は白金台にある八芳園。披露宴での食事で新郎新婦の郷土料理や思い出の味などが出る「おもてなしメニュー」というものがあって、「いぶりがっこ」という秋田の燻られた漬物がものすごく美味しくて、帰宅後に妻にいぶりがっこがいかに美味しかったかスーツ姿のまま身振り手振りで全力のプレゼンを行い、「まあいいんじゃない。買えば?」と、いつもの消極的決裁を頂いたので興奮冷めやらぬうちに楽天で注文。
 
いぶりがっこと名前はなんだか野暮天だが、「いぶり」とは「燻し」のことで、漬物を燻製(スモーク)にしたものである。よってスモークチーズのようにお酒に良く合う。しかも漬物なのにワインと良く合うのだ。
 
あまりにもお酒に合うので「これはアルコールの入っていないワインのようだね」と、披露宴の最中にいぶりがっこをポリポリ食べながらワインをぐんぐん飲んでいたら、当然だがアルコールが回ってきてその勢いで隣の席に座っていた部下のナースに「これ食べなかったらちょうだいよ」と箸を伸ばすと「これは私が食べます」と凛とした表情で一蹴する彼女はドレス姿でも美しいなァ。新婦の保健師は和服がとても似合っているね。それにしてもこの漬物は美味しいなあと、会場の幸せな気分に浸り、もうろうとしながらいぶりがっこを齧り続けた場所は港区白金台。この酔いで電車3回乗り継いで帰るには荷が重い。しかし結婚生活とはこうやって何度も路線変更をするものなんだよと同じくテーブルに座っていた保健師に説くと「ヨシミさんの割には全然面白くありませんね」と一蹴。皆私を一蹴する。
 

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