2011年07月03日(日)  無謀なる先入観。
 
重度の味オンチである。だから料理も一向に上達しないのだろう。先日、職場の昼食がフルーツサラダで中にグレープフルーツが入ってたので、このトマトらしきものは実はサクランボだなと思って食べるとやっぱりサクランボだったので、同じテーブルのナースにやっぱりサクランボだったねと言うと、いいえそれはトマトですと言われた。「This was a cherry」「No, it is a tomato」と、英語の教科書の例文並みに美しく非現実的なやりとりを展開したのだが、トマトを咀嚼してもなおサクランボだと思い込んでいるのは、”これはきっとサクランボに違いない”という先入観が味覚よりも優先された結果であって、考えてみればこの先入観を自在にコントロールできるといつでもトマトをサクランボに思うことができるのである。
 
先日、職場の昼食が冷やし中華で、スープが入った鍋に「レードル1人1杯でお願いします」と書いており、書いてある通りに1杯入れたが少ししょっぱかったので、食後に栄養士に「今日のレードルは少し濃かったね」と言うと、「レードルとはおたまのことです」と言われ、自らの無意識かつ無謀に展開される先入観に戦慄を覚えた。
 

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