推 定 乙 女。



コドモの方法。

2005年08月29日(月)

昨日の夜から、勝手に一人で切なくなったりして。
本当バカみたい、なんて考えながらも無力感は拭えなくて。

ベットでぼーっとしてた。


急にメールがきた。
N嶋くんだった。
あれ、どうしたのかななんて開封したら。

「すげ〜気分悪いんだけど、どういう事?」


一瞬、わけがわからなかった。
気分が悪いって、体調が悪いってこと?
それとも、むかつくってこと??
わざわざあたしに言ってくるってことは、何かあたしのせいってことなのかな??
なんて考えてみたけど心当たりは全くない。

だから気になって、「どうしたの?」って訊いてみたんだけど。

「つわりかも・・・」なんて返ってきたから。
一気に冷めて、相変わらずだなぁコイツ、なんて思ってしまった。
だから適当にかわそうとしたんだけど、今度はなんだか構って欲しいみたいなことを感じさせる返事がきて。


ぁ、これは彼女と何かあったな。


って、ぴんときた。
女の勘ってやつなのかな。

これ以上直接的に訊いても、N嶋くんはぶちまけたりするキャラじゃないって分かってるつもりだったから。
あえてはぐらかして、「飲みに行く?」とか「アイス奢ってあげるよ!」とか言ってみた。
そしたら、向こうはあたしが想定してたよりも弱ってたらしく、「今から買いに行こうよ」なんて言ってきて、電話がきて。
うだうだ話してるうちに「もう家の前に着いちゃったよ」なんて言ってのけた。
ちょっと、きみ、行動力ありすぎですから!
なんか羨ましくなっちゃうなぁ・・・・・・。
おかげであたしは、3分で化粧して出てかなきゃなんなかったんですけど!(実際はウルトラマン3人帰っちゃうくらいはかかったらしいけど)



それで、N嶋1号(N嶋くんのチャリ。あたしが即行で名づけた。ネーミングセンスは・・・)に乗って近くのコンビニまで。
N嶋くんの様子からして、なんだかカラ元気って感じだったから、「ちょっと飲む?」って誘って少しだけお酒も買うことに。

あたしは、時間的にテンションが高かったんだけど。
N嶋くんは、カラ元気のせいなのかいつもよりセクハラ発言が3割増だった。
分かりやすく言うと、「大人の方法で慰めてよ」みたいなことを繰り返し言ってた。
あたしが、「何かできることある?今日はN嶋くんを励まそうの会だから何でもしてあげるよ?」って割とマジメに訊いてるのに、全部そういう答えをしてきて。
「こんなところで言っていいの?」とか本当、バカですかきみは。
さすが10代、なんて変なところで関心してしまった。


結局、地元の某J大の敷地内の、階段の上で軽く飲むことに。
実は警備員室の斜向かいだったりして、ふたりで「いいのかな?」なんて言いながらも騒いでた。
だって、夜の1時すぎてるのにまだ電気がついてるんだよ?しかも夏休みなのに。
うちの大学は23時で全部閉まることになってるから、ちょっと吃驚した。


N嶋くんは終始甘えモード?で、すぐに触ろうとしてきたりとかした。
って言ってもいつもより多少露骨になったくらいだけどさ。
ていうか座ると背中見える服着てたあたしも、良くなかったかもしれないけどさ。
「手ーつっこんでいい?」「押し倒してもいい?」「野球拳やろうよ」「○○したら触らしてくれる?」とか。
(誤解のないよーに言っておきますと、N嶋くんは精神状態が安定してて素面で昼間でもこーいう発言乱発です)


ふざけて2回くらいは押し倒されそーになりましたが。
ちゃんと書いておくと、彼の態度は紳士でしたよ。(だから喋っちゃいけないと思うんだよね、N嶋くんは!)


彼は元々釣り目なんだけど、眠いせいかそれとも弱ってるせいか、少したれ目になってた。
とりあえずいつものN嶋くんじゃないってことはよくわかった。
ずっと下ネタみたいなくだらない話ばかりしてたけど、会話が途切れるといきなりお互い無言になったりして。
沈黙の間を通り抜ける夜風は、それでも心地よいものではあったけどね。

ただ、ずっと黙ってるとN嶋くんがまた落ち込んじゃうかなって思って、あたしもできるだけ彼に合わせてくだらない話をいっぱいした。
結局「どうしたの?」とは、メールで1回訊いただけで、会ってからは1回も尋ねなかった。
彼が今あたしに求めてるのはそんなんじゃない、ってなんとなく感じたから。

そんな中で、彼がぽろりと漏らしたところによると。

「自分の都合で彼女を振った」

らしい。

・・・・・・ちょっと、それって、あたしがこの前やられたこととなんか似てるんですけど・・・。
まぁ詳細はだいぶ違うんだけどさ。

正直、驚いたりはしなかった。
だって、N嶋くんに彼女ができたって聞いたときから、「3ヵ月だな・・・」って思ってたんだよね。
なんて嫌な女なんだろう、あたしは。
彼女に会ったこともないのに。
でも、そう思ったんだ。
そして現実にその勘は当たったみたい。

でも、わからないのは、それでN嶋くんがへコんでることだよ。
だってそれって、悲しいのは彼女であって、N嶋くんはすっきりしてるんじゃないの?
少なくともそんなに落ち込む必要はないんじゃないの?
まるで、Nくんが元カノちゃんを振ったときみたいだよ。

「天井が見えちゃったんだよね・・・」って、それはどういうことなのかな?
本人曰く、この前4人でジョナに行ったときはまだ元気だったらしいんだけどね。
とにかくあたしは、詳細は聞いてないからよく分かんないけど。
ひとつの恋が終わっちゃったN嶋くんが、寂しそうで、ひとりになりたくなくて、誰かと一緒にいたそうだなってことはすごく伝わってきた。
あたしも先月、似たような思いしたばかりだし。
だから本当は、きみのことばかり思いやっているような余裕はないんだけど。


だからね、正直な話。
N嶋くんのこと、はっきりとした言葉では拒まなかったんだ。
あたしだって弱ってるし、誰かと一緒にいて忘れられるなら忘れたいし。
男のコと過ごして安心していたい。



だけど。

「そんなことしても後で悲しくなるだけだよ?」
「してもいいけど、むなしいだけだと思うよ?」
「N嶋くんのこと一人の人間としてちゃんと認めてるから、そういう風にはしたくないんだ」



これだけは、ちゃんと伝えた。
伝わったのか伝わってないのかは知らないけど、きみは2時間くらい一緒に過ごしたあと、いつも通り家まで送ってくれた。



あたしだって、本当はN嶋くんに甘えちゃえば楽なんだろうなって思うんだけど。
でもそんなことをしても結局、何にもならないんだってことは明白だから。
弱ってる者同士、傷を舐め合うことは簡単だけど、今回は見送りにしてもらった。



だから、本当にただ、一緒にいただけ。
あたしにはそれくらいしかできないよ。
ごめんね。

でも、ちょっとでも元気になってくれたらいいなって思うよ。

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楠都奈 [MAIL] [HOMEPAGE]

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