にっき日和
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眼鏡屋さんに行ってまいりました。
いつもの眼鏡に、派手な傷がついてしまったためです。
ふだん外出時にはコンタクトレンズを愛用しているのですが、
やはり眼鏡もないと不安ですから。
行きつけのお店は、毎回決まっております。
我が家は昔から、こちらのお店にお世話になっているのです。
チェーン店のお店だったら、もう少し値段が安いと思いますが、
一応医療器具だし、昔からの専門店の方が信頼できる気がするのです。
「いらっしゃいませ」
見慣れた顔が、わたしを迎えました。
上品な面差しの女主人と息子さん(と言っても、わたしより少し年上ですけど)が二人。
眼鏡屋さんなんて、めったに用があるものじゃないけど、
家族経営のお店なので、迎える顔ぶれは毎回同じなのです。
ここだけの話ですが・・・・・・(  ̄ノ∇ ̄) ̄- ̄)ヒソヒソ
このお宅の息子さんたちって、けっこうハンサムなんですよね。
お父様はだいぶ前に亡くなって、どんな方だったか記憶にないのですけど、
お母様は、若い頃はさぞや・・・・って想像してしまうほどのキレイな方です。
美形は遺伝ですもんね。。。
「実は当店、今月で開店100周年を迎えまして・・・・」
ハンサムな息子さんの説明によると、
一ヶ月間だけ全品3割引謝恩セールを開催しているとのこと。
ふむふむ、親子代々の経営で一世紀を迎えるなんて、
今時たいしたもんじゃありませんか。
そして何気なく、彼が手にした、
古ぼけたわたしの顧客カードを覗いたのです。
そこには今まで購入した全ての商品データが、
丁寧な手書きで記されていました。
「へぇ〜〜こんな昔の記録まで保管してあるんですねぇ」
いちばん古い記録は、昭和4?年・・・・・・
「 7 歳 !! 」
わたしたちは、思わず同時に声をあげてしまいました。
そうです、わたしは筋金入りのド近眼。
父に連れられ、初めて眼鏡を購入した日のことは、
今もはっきり記憶しております。
「あ〜あ、女の子なのに眼鏡なんてかけちゃって・・・・・」
残念そうな父のつぶやきが忘れられません。
なにしろコンタクトなんて普及していなかった時代ですから。
あれから30年も過ぎてしまいました。
お店の内装は、あの頃と変わらないように思いますが、
ご主人も今は亡くなり、街の様子もすっかり様変わりしています。
なんてったって、7歳の女の子が、
今じゃすっかりオバサンなんですもん〜・・・・( ⌒ _ ⌒;)
けれども、地元で代々頑張っている商店って、ちょっと素敵ですね。
お店の歴史は町の歴史、そして我が家の家族の歴史でもあるのです。
なにより彼らが、眼鏡技師として、
プライドを持ってお仕事している姿勢に好感が持てます。
再開発と称し、古い街並みが次々姿を消していく昨今ですが、
このようなお店には、いつまでも頑張ってもらいたいと思いました。
ぴょん
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